最新 高精度紙搬送設計とトラブル対策

技術者・研究者向けの書籍紹介


最新 高精度紙搬送設計とトラブル対策


発刊日 2008年2月
体 裁 B5判・180頁


書籍の内容

序 章 - まえがきに代えて

第2章 高速・高精度用紙搬送技術の開発
 1.背景
  1.1 用紙搬送機構の概略
  1.2 インクジェット記録の技術動向と課題
  1.3 従来手法の問題と今回の開発手法方針
  1.4 品質工学的手法
 2.今回の開発手法の特徴
  2.1 二段階設計法
  2.2 標準SN比
  2.3 機能の決定
  2.4 機能の妥当性
 3.パラメータ設計
  3.1 機能の定義
  3.2 因子と水準
  3.3 データ解析
  3.4 直交表
  3.5 要因効果図
  3.6 最適条件の決定と確認実験
 4.制御安定性の検証
 5.考察とまとめ

第3章 給紙-排紙における紙搬送トラブルと対策
 1.はじめに
 2.紙について
 3.紙搬送系の構成と顧客要望
 4.紙搬送系を取り巻く環境の変化
 5.紙搬送系トラブルの種類
 6.給紙系-不送りの原因と対策
 7.給紙系-重送の原因と対策
 8.給紙系-折れシワジャムの原因と対策
 9.給紙系-紙ムケの原因と対策
 10.搬送系-曲がりスキューの原因と対策
 11.搬送系-ジャムシワの原因と対策
 12.排紙系-ジャムの原因と対策
 13.排紙系-スタック性低下の原因と対策
 14.ジャム紙処理
 15.紙搬送系騒音低減
 16.紙搬送系トラブル発生要因
 17.紙送り機構設計のまとめ
 18.ジャムしにくい紙送り設計のポイント
 19.紙搬送系設計の将来

第4章 紙媒体搬送シミュレーション
 1.はじめに
 2.紙媒体搬送シミュレーションシステム
  2.1 紙媒体搬送シミュレーションシステムの概要
  2.2 陽解法有限要素法
  2.3 CADとのインタフェース
  2.4 モデル化の検証
  2.5 搬送障害の評価方法の検討
  2.6 実搬機構部品での適用結果
 3.シミュレーションシステム用ナビゲータ

第5章 紙搬送シミュレーション技術と紙速度の推定
   (ローラ搬送される紙の速度はどのように決まるのか)

 1.はじめに
 2.紙搬送シミュレーション技術
 3.摩擦モデルについて
  3.1 摩擦モデル
  3.2 摩擦力測定実験結果と基準すべり速度
 4.2個のゴムローラによる紙搬送のシミュレーション
  4.1 シミュレーションモデルおよびシミュレーション手順
  4.2 シミュレーション結果の代表例
  4.3 紙速度の推定
 5.紙搬送時におけるゴムローラのニップ部伸び歪と紙速度
  5.1 ゴムローラのニップ部伸び歪の平均値と紙速度
  5.2 パラメータがゴムローラニップ部の伸び歪の平均値に及ぼす影響
 6.1個のローラで搬送される平板上の紙の速度(熱転写プリンタの印字部紙送り)
 7.積層した紙の繰り出し
 8.フロントテンションの影響
 9.2枚の紙の分離
 10.紙のスキュー
 11.紙のしわ

第6章 ゴムローラの使い方とトラブル対策
 1.はじめに
 2.紙送りの摩擦法則
  2.1 ゴム紙の摩擦挙動の違い
  2.2 紙を分離する力
 3.ゴムを使った分離機構
  3.1 分離機構
  3.2 摩擦係数の評価
  3.3 摩耗の評価
 4.ゴムの基本概念
  4.1 配合
  4.2 ゴムを理解する基本
 5.ローラ用ゴム材料の開発手法
  5.1 目標設定
  5.2 ポリマの選択
  5.3 可塑剤量の検討
  5.4 架橋方法の検討
  5.5 ローラ用ゴム材料一覧
 6.故障解析
  6.1 ゴムローラ評価での注意事項
  6.2 ゴム、プラスチックの製造工程での製品事故発生要因
  6.3 劣化の種類と分析手法
 7.失敗事例に学ぶゴムの上手な使い方
  7.1 OA機器の紙送りロールのスリップ事故
  7.2 NBRは耐油性ゴムか
  7.3 ゴムは接触物からどんな影響を受けるか?
  7.4 プラスチックは接触物からどんな影響を受けるか?

第7章 ゴムローラによる摩擦駆動特性解析と紙搬送技術
 1.短軸ゴムローラによる摩擦駆動特性解析
  1.1 円筒形状を考慮したGreen関数
  1.2 ゴムローラと鋼ローラとの接触問題の定義
  1.3 表面分布圧力によるゴムローラの変位分布と接触解析の定式化
  1.4 解析結果の例と実験結果との比較
 2.短軸ゴム挟持ローラによる紙搬送特性解析
  2.1 接触解析の定式化
  2.2 解析結果の一例
 3.長軸ゴムローラによる摩擦駆動特性解析
  3.1 問題の定式化
  3.2 解析結果の例と実験結果との比較
 4.長軸ゴム挟持ローラによる紙搬送特性解析
  4.1 問題の定式化
  4.2 偏荷重を考慮した解析結果の一例と実験結果との比較

第8章 搬送に関する紙の特性
 1.搬送に関わる紙の基礎物性
  1.1 平滑度
  1.2 地合
  1.3 曲げこわさ
 2.紙の処理と変形
  2.1 カレンダリング
  2.2 吸放湿
 3.摩擦係数
  3.1 摩擦係数の測定法
  3.2 紙の因子と摩擦係数
 4.印刷物の耐擦性
  4.1 耐擦性の定量
  4.2 耐擦性と残存グリセリン量との関係
  4.3 紙粉について

第9章 紙の構造、とくにその表面構造の特性と評価
 1.紙の構造
  1.1 紙の構造における不均一性と異方性
  1.2 紙の構造に及ぼす坪量の影響
  1.3 マクロな構造体としての紙の厚さ
 2.紙の表面構造
  2.1 非塗工紙の表面構造
  2.2 塗工紙の表面構造
  2.3 印刷後の紙の表面構造
 3.表面粗さおよび構造評価法
  3.1 空気漏洩法
  3.2 光学的接触
  3.3 触針法
  3.4 レーザ測長法
  3.5 表面形状計測機能付きSEM
  3.6 光干渉顕微鏡法
  3.7 その他の方法

第10章 ウェブ搬送時のスリップ、しわの発生メカニズム
 1.ウェブハンドリングの基礎
 2.スリップの発生状況
 3.しわの発生メカニズム