2011年スマートフォンの部品・構成材料の市場

技術者・研究者向け技術書籍の紹介


2011年スマートフォンの部品・構成材料の市場
―テジタル部品・デジタル材料70品目の市場―
発刊日 2011年1月 ISBN978-4-7813-0324-6
体 裁 A4判,236頁


刊行にあたって
 2010年は、iPhone4に続きAndroidOSを搭載したスマートフォンが一挙に登場して空前のスマートフォンブームに沸いた。スマートフォンとは何か?スマートフォン(賢い携帯電話)という分類に厳密な定義はない。「多機能携帯電話」と訳されることもある。しかし、独自に高機能化が進んだ日本の携帯電話は多機能だが、オープンな汎用OSを搭載していないということで通常スマートフォンとは呼ばれない。
 世界の携帯電話加入者は50億人を超え、世界人口69億人の70%に達した(2010年)。国内の普及率も90%を超え、市場も少しずつ成熟期を迎えようとしている。そうした中でのスマートフォンの登場は、携帯電話市場の新たなステージ、インターネット端末への新しい進化を予感させるものだった。
 世界の携帯電話機市場は、年間10数億台の巨大市場に成長している。電子機器の中で10億単位の需給規模にあるものはまず見あたらない。まして、その市場が現在も毎年5000万台〜1億台も増加するという驚異的なマーケットである。
 携帯電話全体に占めるスマートフォンの比率は、世界でもまだ14%ていど、日本では10%ほどである(2009年)。今後の急成長が期待される。
 携帯電話1台あたりに搭載される電子部品数は600〜800個、そのおよそ半分ほどを世界に供給する日系企業、携帯電話用デジタル部品・デジタル材料市場は厳しい環境ながら新たな動きが活発である。
 携帯電話の筺体の中には無線通信用と信号制御用、そして付加機能用の電子デバイスが隙間なくぎっしりと詰まっており、電子機器の中で最も厳しい高密度実装技術が要求される。小型化された電子部品は接続リード線のない、いわゆるチップタイプである。チップ部品(SMD)の大きさは、砂粒よりも小さくなり、もはや肉眼では見えにくいサイズになった。スマートフォン・携帯電話にみられる「軽薄短小」化は、日本企業が長年にわたって蓄積してきた技術でもある。
本書は、急拡大するスマートフォン・携帯電話のデジタル部品・構成材料のマーケット70品目に焦点をあてて、その市場動向、材料動向、開発動向、企業動向をまとめたレポートである。
 本レポートを、スマートフォン・携帯電話とそのデジタル部品・構成材料に着目するメーカー各社の企画・開発ご担当者に情報収集活動の一助としてご一読をお勧めする。

 2011年1月  シーエムシー出版 編集部


書籍の内容
目次

本書掲載 スマートフォン・携帯電話のテジタル部品・デジタル材料70品目の市場

                                                                                                                                                                                                              • -

1 タッチパネル
2 ガリウムヒ素(GaAs)半導体
3 フラッシュメモリ
4 DSP(デジタルシグナルプロセッサー
5 TVチューナー
6 GPSモジュール
7 加速度センサー
8 非接触IC
9 導電性樹脂
10 導電性塗料
11 無電解メッキ
12 イオンプレーティング
13 Mg(マグネシウム)合金ハウジング
14 真空蒸着・溶射
15 EMC対策シート
16 小型LCDTFT、STN)パネル
17 低温ポリシリコンTFT-LCDパネル
18 有機ELパネル
19 白色LED
20 単色LED
21 化合物半導体材料
22 水晶振動子
23 水晶発振器
24 水晶フィルター
25 温度補償型水晶発振器(TCXO)
26 積層チップセラミックスコンデンサ
27 タンタルコンデンサ
28 フィルムコンデンサ
29 角型チップ抵抗器
30 円筒型チップ抵抗器
31 チップネットワーク抵抗器
32 チップコイル(巻き線型インダクター)
33 積層チップインダクター
34 小型アイソレーター
35 SAW(表面弾性波)フィルター
36 EMIフィルター
37 セラミックスフイルター
38 積層LCフィルター
39 チップトランス
40 内部実装用コネクター
41 小型同軸コネクター
42 小型カード用コネクター
43 コネクターハウジング樹脂
44 ビルドアップ多層プリント配線板
45 フレキシブルプリント配線板(FPC)
46 チップオンフィルム(COF)
47 2層無接着剤フレキシブル銅張り積層板(2層CCL)
48 TABフィルムキャリア
49 FPC、COF、TAB基板ポリイミドフィルム
50 スイッチング電源
51 DC/DCコンバーター
52 リチウムイオン電池
53 リチウムポリマー電池
54 正極材料
55 負極材料
56 電解質・電解液
57 セパレーター
58 超小型燃料電池(DMFC:直接メタノール燃料電池
59 空気亜鉛電池
60 光空気2次電池
61 プロトンポリマー電池
62 有機ラジカル電池
63 電気二重層コンデンサー(キャパシター)
64 超小型モーター(振動用、他)
65 タクトスイッチ(ライトタッチスイッチ)
66 スライドスイッチ
67 チップアンテナ
68 小型スピーカー
69 CCDデバイスCMOSセンサー
70 プラスチックレンズ

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第1編 スマートフォン・携帯電話の市場

1章 スマートフォン・携帯電話の市場
  1 携帯電話技術の発達
  2 スマートフォン・携帯電話の市場
  3 スマートフォン・携帯電話端末の市場
  4 第3世代携帯電話の市場
  5 スマートフォン・携帯電話の高機能化
    (1)表示画面の大型・カラー化
    (2)カメラ付き携帯電話
    (3)スマートフォン
  6 第4世代携帯電話


2章 スマートアーフォン・携帯電話の部品・材料市場
  1スマートフォン・携帯電話とインターネット
  2スマートフォン・携帯電話の部品・材料の市場


第2編 スマートフォン・携帯電話の部品・構成材料の市場

<各部品・構成材料の共通項目>
1.概要(種類・分類、製造技術、材料動向(素材)、用途、材料課題etc.)
2.市場動向(市場規模、材料市場、価格、需要構成、市場展望etc.)
3.企業動向(メーカー名、シェア、生産量・販売量etc.)
4.開発動向(開発動向、製品動向、仕様etc.)


1章 タッチパネル
2章 半導体バイス

  1 ガリウムヒ素(GaAs)半導体
  2 フラッシュメモリ
  3 DSP(デジタルシグナルプロセッサー
  4 TVチューナー
  5 GPSモジュール
  6 加速度センサー
  7 非接触IC

3章 筐体材料と電磁波シールド材料
  1 導電性樹脂
  2 導電性塗料
  3 無電解メッキ
  4 イオンプレーティング
  5 Mg合金
  6 真空蒸着・溶射
  7 EMC対策シート

4章 スマートフォン・携帯電話表示パネル
  1 小型LCDTFT,STN)パネル
    (1)フラットパネルディスプレイ(FPD) 
    (2)LCDパネルの世界市場
    (3)LCDパネルの用途別市場
  2 低温ポリシリコンTFT-LCDパネル
  3 有機ELパネル

5章 発光ダイオード(LED)
  1 白色LED
  2 単色LED
  3 化合物半導体材料

6章 水晶デバイス
  1 水晶振動子
  2 水晶発振器
  3 水晶フィルター
  4 温度補償型水晶発振器(TCXO)

7章 積層チップコンデンサ
  1 積層チップセラミックスコンデンサ
  2 タンタルコンデンサ
  3 フィルムコンデンサ

8章 チップ抵抗器
  1 角型チップ抵抗器
  2 円筒型チップ抵抗器
  3 チップネットワーク抵抗器

9章 チップインダクター
  1 チップコイル(巻き線型インダクター)
  2 積層チップインダクター

10章 小型アイソレーター
11章 高周波フィルター

  1 積層LCフィルター
  2 EMIフィルター
  3 SAW(表面弾性波)フィルター

12章 チップトランス
13章 コネクター

  1 内部実装用コネクター
  2 小型同軸コネクター
  3 小型カード用コネクター
  4 コネクターハウジング樹脂

14章 ビルドアップ多層プリント配線板
15章 フレキシブルプリント配線板(FPC)とCOF、2層CCL

  1 フレキシブルプリント配線板(FPC)
  2 チップオンフィルム(COF)
  3 2層無接着剤フレキシブル銅張り積層板(2層CCL)
  4 FPC、COF、TAB基板ポリイミドフィルム

16章 小型スイッチング電源
  1 スイッチング電源
  2 DC/DCコンバーター

17章 バッテリーと構成材料
  1 リチウムイオン電池
  2 リチウムポリマー電池
  3 正極材料
  4 負極材料
  5 電解質・電解液
  6 セパレーター

18章 新しい携帯用2次電池
  1 超小型燃料電池(DMFC:直接メタノール燃料電池
  2 空気亜鉛電池
  3 光空気2次電池
  4 プロトンポリマー電池
  5 有機ラジカル電池

19章 電気二重層コンデンサー(キャパシター)
20章 超小型モーター(振動用、他)
21章 携帯電話用操作スイッチ

  1 タクトスイッチ(ライトタッチスイッチ)
  2 スライドスイッチ

22章 チップアンテナ
23章 小型スピーカー
24章 デジタルカメラユニット

  1 CCDデバイスCMOSセンサー
  2 プラスチックレンズ

白色LEDの構成部材の市場と応用動向

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白色LEDの構成部材の市場と応用動向

刊行にあたって
 LED(Light Emitting Diode : 発光ダイオード)は、電圧を加えると発光する半導体素子の一種であり、1960年代に赤色・緑色のLEDが、1970年代に黄色が、そして1992年に青色LEDが開発された。その後、日亜化学工業が、1993年に青色LEDの量産を世界で初めて開始し、1996年に青色LEDとYAG蛍光体を組み合わせた白色LEDパッケージを実用化させた。白色LEDが実用化された1990年代後半は、携帯電話端末市場が急速に成長していた時代だった。従来の光源に比べ低消費電力、長寿命、小型軽量という特徴をもつ白色LEDは、携帯電話のバックライト光源として採用され、順調にその市場を拡大していった。
 その後、2008年頃からはノートパソコンのバックライト光源として、2009年からは液晶テレビのバックライト光源として本格採用され、白色LEDの市場は再び急拡大している。最近では、LED照明が注目を集め、照明メーカーはもちろん、照明器具とは無関係な異業種からも新規参入が相次いでいる。それは、特にここ2〜3年の白色LEDの発光効率の向上が目覚ましいことにくわえ、最近の需要急増により白色LEDの価格低下が急速に進んでおり、LED照明の本格普及の素地が整いつつあるためだ。
 本書は、急成長をつづける白色LEDパッケージ市場、白色LED構成部材市場、そしてバックライトや照明を含む白色LEDの主要アプリケーション市場の動向を1冊にまとめた。
 白色LEDおよび応用製品の市場情報を必要とされる関連業界の方々とって、本書が情報収集の一助となれば幸いである。

 2011年1月  シーエムシー出版 編集部

書籍の内容

【第1編 白色LEDパッケージの市場】

第1章 白色LEDパッケージ
1 概要
  (1)白色LEDの特徴

  (2)LEDの白色化

  (3)白色LEDパッケージの構造

  (4)課題

2 市場動向
3 価格
4 メーカーシェア
5 メーカー動向

【第2編 白色LED構成部材の市場】

第2章 InGaN系青色LEDチップ
1 概要
2 市場動向
3 価格
4 メーカー動向
第3章 パッケージ材料
1 概要
2 市場動向
3 価格
4 メーカー動向
第4章 蛍光体
1 概要
2 市場動向
3 価格
4 メーカー動向
第5章 封止材
1 概要
2 エポキシ封止材
3 シリコーン封止材
4 ハイブリッド封止材
5 市場動向
6 価格
7 メーカー動向
  (1)エポキシ封止材
  (2)シリコーン封止材
  (3)ハイブリッド封止材

第6章 ダイボンド材
1 概要
2 市場動向
3 価格
4 メーカー動向

【第3編 白色LED応用製品の市場】

第7章 液晶ディスプレイ用バックライト
1 液晶ディスプレイ用バックライトの概要
  (1)概要
  (2)市場動向
  (3)価格
  (4)メーカー動向
2 携帯電話用バックライト
  (1)概要・市場動向
  (2)携帯電話用バックライトにおける白色LED
    [1]市場
    [2]価格
    [3]メーカー動向
3 ノートパソコン用バックライト
  (1)概要・市場動向
  (2)ノートパソコン用バックライトにおける白色LED
    [1]市場
    [2]価格
    [3]メーカー動向
4 液晶テレビ用バックライト
  (1)概要・市場動向
  (2)液晶テレビ用バックライトにおける白色LED
    [1]市場
    [2]価格
    [3]メーカー動向
第8章 携帯電話フラッシュランプ
1 概要・市場動向
2 携帯電話用フラッシュランプにおける白色LED
  (1)市場
  (2)価格
  (3)メーカー動向
第9章 自動車ヘッドランプ・メーター
1 自動車ヘッドランプ
  (1)概要
  (2)市場動向
  (3)メーカー動向
  (4)自動車用ランプにおける白色LED
    [1]市場動向
    [2]価格
    [3]メーカー動向
2 自動車メーター用光源
  (1)概要
  (2)市場動向
  (3)メーカー動向
  (4)自動車メーターにおける白色LED
    [1]市場動向
    [2]価格
    [3]メーカーシェア
第10章 照明器具(国内)
1 照明器具の概要
  (1)概要
  (2)市場動向
  (3)メーカー動向
2 住宅照明
  (1)概要・市場動向
  (2)住宅照明における白色LED
    [1]市場動向
    [2]価格
    [3]メーカー動向
3 店舗照明
  (1)概要・市場動向
  (2)店舗照明における白色LED
    [1]市場動向
    [2]価格
    [3]メーカー動向
4 施設照明
  (1)概要・市場動向
  (2)施設照明における白色LED
    [1]市場動向
    [2]価格
    [3]メーカー動向
5 屋外照明
  (1)概要・市場動向
  (2)屋外照明における白色LED
    [1]市場動向
    [2]価格
    [3]メーカー動向
第11章 LED電球・直管形LEDランプ(国内)
1 LED電球
  (1)概要
  (2)市場動向
  (3)価格
  (4)メーカーシェア
  (5)メーカー動向
2 直管形LEDランプ
  (1)概要
  (2)市場動向
  (3)価格
  (4)メーカー動向

  【参考資料】
  (社)日本照明器具工業会名簿
  (社)日本電球工業会名簿

近接場光のセンシング・イメージング技術への応用

技術者・研究者向け技術書籍の紹介

近接場光のセンシング・イメージング技術への応用
―最新のバイオ・化学・デバイス分野への展開―


発刊日 2010年12月 ISBN978-4-7813-0303-1
体 裁 B5判,253ページ


刊行にあたって
 ナノメートルサイズの物質構造に光を当てると,その表面にとどまって遠くへ伝搬しない光,近接場光が発生する。また,屈折率の異なる媒体の平坦な境界面においても,特殊な界面ではエバネッセント波と呼ばれる界面に沿って進む光が生まれる。これら特殊な光は表面・界面のナノメートル空間に局在した光であり,それを使うことによって光の回折限界を超えたナノメートル空間分解能の光計測が可能となる。
 今日では,一分子計測や材料評価,光分子デバイスの開発さらには光ナノ加工,光エネルギー変換といった化学・材料分野の研究,また,化学・バイオセンサーや細胞・生体イメージングなど環境,バイオ計測分野へと,その応用分野が大きく広がりつつある。こうした背景のもと本書では,近接場光あるいはエバネッセント光を利用したセンシングやイメージング技術について,その基礎からのバイオ・化学・デバイス分野への応用まで,各方面の先鋭の専門家に,最新の研究成果と関連した話題を分かりやすく執筆いただき,一冊の本としてまとめた。本書の内容が読者の関心や疑問に応えることができ,有効に活用していただければ幸いである。

(「はじめに」より抜粋)

2010年12月  朝日 剛,民谷栄一


書籍の内容

【基礎編】

第1章 近接場光学の基礎と発生(川田善正,朝日剛)
1. 全反射によるエバネッセント波の発生
2. エバネッセント波の振幅透過率・振幅反射率
3. 微細構造により生じるエバネッセント波
4. 微小開口によるエバネッセント波の発生
5. 表面プラズモン
  5.1 表面プラズモンの分散関係
  5.2 表面プラズモンの励起
  5.3 局在プラズモン
6. アキシコンプリズムによるプラズモンの高効率励起
7. まとめ

第2章 走査プローブ顕微鏡(梅田倫弘)
1. マイクロテクノロジーからナノテクノロジー
2. STMの開発とAFMへの展開
  2.1 STMの要素
  2.2 AFMへの展開
3. 各種走査プローブ顕微鏡
4. 近接場光学顕微鏡
  4.1 基本装置構成
  4.2 近接場光学顕微鏡用プローブ
  4.3 複屈折近接場光学顕微鏡
5. まとめ

第3章 開口型プローブ顕微鏡(斎木敏治)
1. はじめに
2. 微小開口の光学
3. 開口型NSOMの概略
4. 開口型光ファイバプローブ
  4.1 作製工程
  4.2 光透過効率
  4.3 空間分解能
5. 開口型NSOMの測定例

第4章 MEMSプローブ(小野崇人)
1. MEMS技術
2. SPMプローブの作製と機能化,集積化技術
3. 近接場MEMSプローブ

第5章 光導波路センサー(遠藤達郎)
1. はじめに
2. 光導波路を用いたセンシングデバイス
  2.1 光導波路とは
  2.2 光導波路を用いたセンシング
3. 高分子光導波路バイオセンサー
  3.1 光導波路バイオセンサーを用いたDNAの検出
  3.2 高分子光導波路バイオセンサーの作製
  3.3 高分子光導波路バイオセンサーによるDNAの検出
4. 印刷によるフォトニクスデバイス製造技術「プリンタブルフォトニクス」
5. おわりに

第6章 SPRセンサ(鈴木正康)
1. 表面プラズモン共鳴(SPR)現象とSPRセンサ
2. SPRセンサの構造
3. SPRセンサの測定対象
  3.1 屈折率センサ
  3.2 ガスセンサ
  3.3 バイオセンサ
4. 種々のSPRセンサ
  4.1 Biacore(TM)
  4.2 超小型SPRセンサ
  4.3 光ファイバ型SPRセンサ
  4.4 SPRイメージングセンサ
5. おわりに

第7章 深紫外光表面プラズモン(川田善正)
1. はじめに―表面プラズモン―
2. Kretschmann配置による表面プラズモンの励起
3. アルミニウムの酸化による反射光強度の変化
4. 表面プラズモンを利用した光電子放出の増強
5. アルミニウムの保護コーティングの検討
6. まとめ

第8章 近接場ラマン分光の基礎(齊藤結花)
1. 近接場ラマン分光の歴史
2. 近接場ラマン分光の実験方法
3. 近接場光
  3.1 近接場光の数学的表記
  3.2 近接場光を利用したラマン分光
4. 光を増幅させるナノ構造
  4.1 ナノ・アンテナ
  4.2 ギャップモード
  4.3 イメージダイポール効果
  4.4 表面プラズモンの波長依存性
5. 近接場ラマン分光下での偏光測定
6. ANSOMの実験例

第9章 局在表面プラズモン蛍光増強の基礎(朝日剛)
1. はじめに
2. 局在表面プラズモン共鳴と局在電場増強
3. 分子の光物理・化学初期過程と蛍光強度
4. 金属ナノ粒子による蛍光増強
  4.1 局在プラズモン共鳴効果
  4.2 蛍光消光
  4.3 蛍光強度の増強
5. まとめ

【応用編 化学・デバイス分野】

第10章 近接場光学顕微鏡による高分子材料の構造評価(青木裕之)
1. はじめに
2. 薄膜中における高分子鎖のコンホメーション
3. 相分離構造中における高分子の構造
4. おわりに

第11章 近接場光を用いた原子の制御と検出(伊藤治彦)
1. 近接場光が原子におよぼす力
2. 原子の反射
3. 原子の偏向
4. 原子の検出
5. 原子ファネル
6. スピンクラスタ

第12章 光MEMS(羽根一博)
1. 近接場光システムのためのMEMS技術
2. フォトリソグラフィとマイクロマシニング
3. 立体的集積のための光学マイクロベンチ
4. 集積型近接場光プローブとマイクロマシニング

第13章 界面反応計測(八木一三)
1. はじめに
2. 表面増強赤外吸収分光(SEIRAS:surface enhanced infrared absorption spectroscopy)
3. 可視-赤外和周波発生振動分光法(VSFG:Vis-IR vibrational sum frequency generation spectroscopy)
4. 今後の展望

第14章 プラズモン増強場を用いた光ナノ加工(上野貢生,三澤弘明)
1. はじめに
2. 局在表面プラズモン共鳴による光電場増強
3. ナノギャップ金構造を有するフォトマスクの作製
4. ナノギャップ金2量体構造の光電場強度分布
5. ナノギャップリソグラフィーの原理検証
6. おわりに

第15章 SERSを利用した化学・バイオセンシング(吉川裕之)
1. はじめに
2. SERSの増強メカニズム
3. SERS活性を示すナノ材料
4. SERSによる分子検出
5. SERSによるバイオセンシング
6. おわりに

第16章 量子ドットプラズモン太陽電池(齋藤隆雄)
1. 背景
2. MLDC法とCDC法
3. 量子ドットプラズモン太陽電池
4. 多波長への対応
5. 高効率化への道程
6. まとめ

【応用編 バイオテクノロジー分野】

第17章 近接場バイオイメージング(辰巳仁史)
1. はじめに
2. 近接場光顕微鏡の位置づけ
3. 全反射型近接場蛍光顕微鏡
4. 全反射型近接場蛍光顕微鏡を基礎とする超解像光学顕微鏡
5. 全反射型近接場蛍光顕微鏡を組み込んだマルチ計測顕微鏡によるカルシウムイオン高速時間分解イメージング

第18章 全反射照明での生物試料観察(寺川進)
1. はじめに
2. DNA
3. タンパク
4. 培養細胞
  4.1 受容体とチャネル
  4.2 開口放出
  4.3 細胞内のシグナルタンパク
5. 脳標本

第19章 生体光計測(荒木勉)
1. はじめに
2. 近接場露光とAFMによる生体試料の観察
3. SERSスペクトルによる細胞内生体分子の同定
4. 近接効果による生体計測
  4.1 FRET
  4.2 非線形光学顕微鏡

第20章 局在プラズモン共鳴バイオデバイス(山中啓一郎,斉藤真人)
1. はじめに
2. リン脂質二重膜コア・シェル構造バイオチップによるメチリンのLSPR及び電気化学測定
3. コア・シェル構造バイオチップによるオンチップリアルタイムPCR測定
4. マイクロフロー型LSPRバイオデバイス

第21章 殺菌・医療用途を目指した深紫外LED光源の開発(平山秀樹)
1. はじめに
2. AlGaN系紫外LED高効率化への問題点とアプローチ
3. AlN結晶の高品質化と深紫外高効率発光の実現
4. 220-350nm帯AlGaN系深紫外LEDの実現
5. まとめ

第22章 テラヘルツ波の検査への応用(門脇和男)
1. はじめに
2. 測定法
3. 環境汚染物質の同定
4. 生体物質への応用
5. 医療・診断への応用
6. 薬物の検査
7. セキュリティ検査への応用
8. 美術品などの検査
9. その他

第23章 ナノ光学バイオセンサーの実用化の現状(民谷栄一)
1. 小型SPRセンサーの開発動向
2. シリコン-窒化シリコンチップと反射干渉分光システムを用いたバイオセンシング
3. 局在表面プラズモンチップを用いたマルチバイオセンサーシステムの開発
4. 高感度イムノクロマト検出キットの開発

プロジェクターの最新技術 II

技術者・研究者向け技術書籍の紹介

プロジェクターの最新技術 II


発刊日 2010年12月  ISBN 978-4-7813-0295-9
体 裁 B5判・273ページ

刊行にあたって
 本書の前身である「プロジェクターの最新技術」が刊行されてから5年以上の歳月が経過した。
 その後もプロジェクターの技術も用途も進化を続けている。例えば,技術に関しては,MEMS(微小電子機械システム)を用いた超小型プロジェクターや,光源として半導体レーザーを用いたレーザープロジェクターが現実のものとなり,用途に関しても,デジタルシネマ,営業マンの携帯用ディスプレイ(モバイルプロジェクター,ポケットプロジェクター),広視野ディスプレイ,立体映像システム,デジタルサイネージなど多彩になっている。

 そこで,プロジェクターの新技術,画像表示素子および新しい用途に重点を置いた改訂版を刊行することになった。もちろん,本書だけでもプロジェクターの全容が理解できるように,従来の技術であっても重要なものは再掲したが,スペースに限りがあるので,従来技術については概要にとどめた。

 本書が,プロジェクターのさらなる発展にいささかなりとも貢献することができれば幸いである。

(「はじめに」より一部抜粋)

2010年12月  西田信夫


書籍の内容

第1章 プロジェクターの基本原理と種類(西田信夫)
1. はじめに
2. プロジェクターの基本原理
3. CRTプロジェクター
4. ライトバルブ式プロジェクター
  4.1 油膜ライトバルブ式プロジェクター
  4.2 電気光学ライトバルブ式プロジェクター
  4.3 液晶ライトバルブ式プロジェクター
5. ライトスイッチ式プロジェクター(DLPプロジェクター)
6. レーザー光走査式ディスプレイ(レーザープロジェクター)

第2章 液晶プロジェクターの概要と技術動向(菊池宏)
1. はじめに
2. 応用分野と技術動向
3. プロジェクターの分類
4. 基本構成
5. 液晶ライトバルブ
  5.1 透過型液晶ライトバルブ
  5.2 反射型液晶ライトバルブ
6. プロジェクションシステム
  6.1 透過型液晶プロジェクター
  6.2 反射型液晶プロジェクター
  6.3 短焦点プロジェクター
  6.4 固体光源プロジェクター
7. おわりに

第3章 MEMSプロジェクターの概要と技術動向(菊池宏)
1. はじめに
2. 2次元ライトバルブ方式:―DMDプロジェクター―
  2.1 基本構造と動作原理
  2.2 光変調の基本動作原理
  2.3 投影光学システム
3. 1次元ライトバルブ方式:―GLVプロジェクター―
  3.1 基本構造と動作原理
  3.2 投影光学システム
4. MEMS光スキャナ方式:―ラスタースキャン・プロジェクター―
  4.1 種類と動作原理
  4.2 投影光学システム
5. おわりに

第4章 レーザープロジェクターの概要と技術動向(山本和久)
1. はじめに
2. レーザープロジェクターの主要技術
  2.1 レーザー投射光学系
  2.2 スペックルノイズ除去
  2.3 光走査系
  2.4 レーザー光源
  2.5 その他の技術
3. レーザープロジェクション技術の応用
  3.1 携帯プロジェクター
  3.2 中型〜大型プロジェクター
  3.3 プロジェクション方式のレーザーTV
  3.4 その他のレーザーディスプレイ
4. おわりに

第5章 コンポーネント・要素技術
1. 高温ポリシリコン液晶パネル(石井達也)
  1.1 はじめに
  1.2 アレイ
  1.3 セル
  1.4 MLA
  1.5 モジュール
  1.6 駆動
2. LCOS液晶パネル(小堺隆)
  2.1 LCOSの歴史
  2.2 LCOSの構造
  2.3 LCOSにおける光学系
  2.4 今後の開発トレンド
  2.5 まとめ
3. プロジェクター用ランプ(酒井基裕,福島謙輔,千葉茂
  3.1 はじめに
  3.2 超高圧水銀ランプ
  3.3 キセノンランプ
  3.4 今後の取り組み
4. プロジェクター用LED光源(八木隆明)
  4.1 はじめに
  4.2 プロジェクターの明るさ
  4.3 LED光源の白色面輝度
  4.4 ライトバルブのEtendueと光源のLED数
  4.5 LEDプロジェクター光束
5. プロジェクター用赤色半導体レーザー光源(大野智輝)
  5.1 はじめに
  5.2 赤色半導体レーザーの種類
  5.3 ブロードエリア半導体レーザー(BALD)
  5.4 端面構造と信頼性
  5.5 エミッタサイズと特性
  5.6 半導体レーザーと比視感度
  5.7 スペックルノイズ
  5.8 まとめ
6. プロジェクター用緑色レーザー光源(平野嘉仁)
  6.1 はじめに
  6.2 緑色レーザー光源の方式
  6.3 高出力緑色レーザー光源の開発例
  6.4 まとめ
7. プロジェクター用青色半導体レーザー光源(道上敦生)
  7.1 はじめに
  7.2 シングル横モード青色LD
  7.3 高出力マルチモード青色LD
  7.4 まとめと今後
8. 照明光学系(永瀬修)
  8.1 はじめに
  8.2 プロジェクターの照明系
  8.3 インテグレータ光学系
  8.4 偏光変換光学系
  8.5 プロジェクターにおける投射レンズと照明系のマッチング
  8.6 LED光源の特徴と課題
  8.7 終わりに
9. 色分離・色合成光学系(小川恭範)
  9.1 はじめに
  9.2 色分離・色合成光学系の基本構成
  9.3 構成部品
  9.4 色設計
  9.5 まとめ
10. 投射レンズ(菅原三郎)
  10.1 はじめに
  10.2 環境変化
  10.3 投射レンズに要求される基本的な性能
  10.4 設計例による投射レンズの具体的説明
  10.5 おわりに
11. 背面投射型スクリーン(後藤正浩
  11.1 リアプロジェクションディスプレイとスクリーン
  11.2 MDプロジェクター
  11.3 MDプロジェクター用スクリーン
  11.4 光吸収帯(ブラックストライプ)付きスクリーン
  11.5 ウルトラ・ハイ・コントラスト・スクリーン
  11.6 新規高効率スクリーン
  11.7 薄型プロジェクションディスプレイ用スクリーン
  11.8 まとめ
12. 指向性反射スクリーン(大島徹也)
  12.1 はじめに
  12.2 コーナーミラーを用いた指向性反射スクリーンの構造および裸眼立体表示の原理
  12.3 複数人鑑賞用スクリーン
  12.4 画面輝度均一化スクリーン
  12.5 水平鑑賞範囲拡大ディスプレイ
  12.6 卓上ディスプレイ
  12.7 おわりに

第6章 装置・応用システム

1. レーザープロジェクターの要素技術とシステム開発動向(鹿間信介)
  1.1 はじめに
  1.2 レーザー投写技術
  1.3 技術開発動向
  1.4 おわりに
2. 超高精細映像プロジェクター(金澤勝)
  2.1 超高精細映像の仕様
  2.2 画素ずらしプロジェクター
  2.3 広ダイナミックレンジプロジェクター
  2.4 3板式プロジェクター
3. 超短焦点プロジェクターの動向(小川潤,大坂明弘)
  3.1 超短焦点プロジェクターの全体動向
  3.2 超短焦点プロジェクターの技術と分類
  3.3 超短焦点プロジェクターの最近の応用例(インタラクティブホワイトボードとの組合せ)
  3.4 今後の展望
4. 超短焦点レーザー光源プロジェクター(天野隆平,金山秀行)
  4.1 はじめに
  4.2 レーザー光源の特徴
  4.3 表示方式
  4.4 超短焦点レーザー光源プロジェクターの構成
  4.5 超短焦点レーザー光源プロジェクター試作機
  4.6 まとめ
5. デジタルシネマ(藤井哲郎)
  5.1 はじめに
  5.2 映画の電子化の進展
  5.3 ハリウッドを中心に進む世界標準
  5.4 デジタルシネマの基本仕様
  5.5 デジタル3Dの急速な普及
  5.6 ODS
  5.7 むすび
6. 広視野ディスプレイ(清川清)
  6.1 はじめに
  6.2 スクリーン形状
  6.3 投影方式
  6.4 周壁面ディスプレイの事例
  6.5 曲面ディスプレイの事例
  6.6 広視野ヘッドマウントディスプレイ
  6.7 広視野ディスプレイの高精細化
  6.8 任意形状へのプロジェクション
7. 高精細プロジェクターを用いたインテグラル立体テレビ(河北真宏,奥井誠人)
  7.1 はじめに
  7.2 インテグラル立体テレビの基本原理
  7.3 デュアルグリーン方式高精細映像を用いた立体表示技術
  7.4 フル解像度スーパーハイビジョンを用いた立体テレビ
  7.5 むすび
8. 重畳プロジェクション方式インテグラル3Dディスプレイとその実装例(小池崇文,坂井秀行,及川道雄,山崎眞見)
  8.1 はじめに
  8.2 3Dディスプレイの本質
  8.3 インテグラルフォトグラフィの原理
  8.4 重畳プロジェクション方式インテグラルイメージング
  8.5 実装例
  8.6 今後の課題
  8.7 まとめ
9. 投射型DFD(奥行き融合型3次元)表示装置(伊達宗和)
  9.1 はじめに
  9.2 DFD表示
  9.3 投射型DFD方式
  9.4 広視域化への試み
  9.5 まとめ
10. デジタルサイネージとプロジェクター(石戸奈々子)
  10.1 デジタルサイネージの現状と特徴
  10.2 プロジェクターの活用事例
  10.3 課題と展望

第7章 プロジェクターの市場動向(木村隼一,諸見里依子)
1. プロジェクター市場動向
2. 分野別市場動向
  2.1 Business and Education Market
  2.2 Embedded and Small Projector Market
  2.3 Home Projector Market
  2.4 Large Venue Projector Market
3. 新技術・新光源を採用したプロジェクター市場

糖化による疾患と抗糖化食品・素材

技術者・研究者向け技術書籍の紹介

糖化による疾患と抗糖化食品・素材

監 修 米井嘉一
発刊日 2010年12月  ISBN 978-4-7813-0294-2
体 裁 B5判,223ページ

刊行にあたって
 「糖化ならびに抗糖化」は老化を促進する危険因子のひとつとして近年特に脚光を浴びている。糖化反応後期生成物(advanced glycation endproducts:AGEs)は糖尿病合併症や動脈硬化などの生活習慣病のみならず,様々な加齢関連疾患でその発症および進展に関与することが明らかになってきた。

 市場においては,抗糖化素材を用いた機能性食品,化粧品も続々と登場している。このように糖化・抗糖化に関わる研究は今後益々発展すると予想される。

 本書では,多岐にわたるAGEs研究の最先端領域についてわかりやすく理解していただくだけでなく,食育の観点から,また臨床現場においても人々の健康増進に貢献できるように配慮した。

(「巻頭言」より抜粋)

2010年12月  米井嘉一

書籍の内容

【序編 総論】

第1章 加齢関連疾患におけるAGEsの意義―生活習慣における抗糖化の重要性―(米井嘉一)
1. はじめに―アンチエイジングとは―
2. 糖化により障害を受ける機能
  2.1 血管年齢―動脈硬化の進行度―
  2.2 骨年齢
  2.3 AGEsの蓄積による障害
3. 抗糖化ストレス緩和のために強化したい機能
  3.1 ホルモン年齢
    3.1.1 成長ホルモン(growth hormone:GH)/インスリン様成長因子 I(insulin-like growth factor-I:IGF-I)
    3.1.2 DHEA-s(dehydroepiandrosterone-sulfate)
    3.1.3 メラトニン
  3.2 筋年齢
4. 抗糖化ストレスを緩和するための生活指導
  4.1 精神指導
  4.2 運動指導
  4.3 食事指導
5. おわりに―抗糖化物質を摂取する前に―

第2章 糖尿病における糖化反応の位置づけ(久保田浩之,山本博
1. はじめに
2. 蛋白の非酵素的糖化
  2.1 メイラード反応前期反応
  2.2 糖尿病マーカーとしての糖化蛋白
2.  2.1 ヘモグロビンA1c(hemoglobin A1c,HbA1c
  2.2.2 グリコアルブミン
  2.3 メイラード反応の後期反応
  2.4 AGEの細胞障害メカニズム
    2.4.1 細胞外蛋白質の機能低下
    2.4.2 受容体を介する情報伝達・細胞応答
    2.4.3 細胞内グリケーション
3. 酸化ストレス
4. ポリオール代謝経路
5. ヘキソサミン経路
6. PKC
7. おわりに

第3章 アンチエイジングを目指したAGEs阻害剤の開発(永井竜児)
1. はじめに
2. AGEs生成経路について
3. 阻害剤戦略
  3.1 カルボニルトラップ型
  3.2 カルボニル化合物の生成抑制
  3.3 金属キレーターおよびAGEsブレーカー
4. AGEs生成阻害剤探索の新戦略
5. おわりに

【第1編 糖化による疾患】

第4章 糖化と糖尿病(川上正舒)
1. はじめに
2. 生体内におけるMaillard反応(glycation グリケーション)
3. ヘモグロビンA1cと糖尿病
4. ヘモグロビンA1cの臨床応用
5. 血漿タンパクの糖化とその臨床応用
6. AGE:Advanced Glycation End-products 
  6.1 糖化蛋白の生物作用と糖尿病合併症
    6.1.1 AGE
    6.1.2 アマドリ化合物
7. AGEの代謝
  7.1 内因性AGE
  7.2 外因性AGE
  7.3 AGEの除去
8. AGE阻害薬による糖尿病合併症の予防と治療への期待
  8.1 AGEの生成の抑制
  8.2 架橋切断薬(Crosslink breaker)
  8.3 AGE受容体の阻害
9. おわりに

第5章 アルツハイマー病とRAGE(杉原崇大,山本博
1. はじめに
2. アルツハイマー病とAβ
3. RAGEとAβの相互作用と細胞内シグナリング
4. 血管セオリー:Aβの脳への取り込みにおけるRAGEの役割
5. RAGEの分子多様性とアルツハイマー
6. アルツハイマー病はRAGEの制御によって克服できるか?
7. まとめ

第6章 加齢に伴う骨へのAGEsの蓄積と骨折リスク(斎藤充)
1. はじめに
2. 骨強度=骨密度+骨質
3. 骨粗鬆症における骨質因子としてのコラーゲンの役割
4. コラーゲンの老化架橋ペントシジン
5. 加齢に伴う老化架橋ペントシジンの変化
6. 骨脆弱化要因としての老化架橋ペントシジン
7. 原発骨粗鬆症例における骨ペントシジンの過形成
8. 糖尿病性骨脆弱化における骨ペントシジン
9. おわりに

第7章 動脈硬化と糖化(坂田則行,今永至信)
1. はじめに
2. 糖化と酸化
3. 細胞・線維性内膜肥厚と糖化
4. 粥状硬化とAGE
5. 動脈石灰化とAGE
6. おわりに

第8章 腎疾患における酸化/カルボニルストレス(森建文,宮田敏男,伊藤貞嘉)
1. 概要
2. はじめに
3. なぜ慢性腎臓病か
4. 食塩とレニン・アンジオテンシン
5. 腎臓と酸化ストレス
6. 慢性腎臓病とカルボニルストレス

第9章 加齢性眼疾患の発症における蛋白糖化最終産物(加治優一)
1. 体内でも生じる糖化反応
2. 蛋白糖化最終産物と加齢に伴う体の変化
3. 失明の大きな原因を占める加齢性眼疾患
4. 加齢性眼疾患の特徴
5. 加齢性眼疾患における蛋白糖化最終産物
  5.1 白内障
  5.2 瞼裂斑
  5.3 climatic droplet keratopathy
  5.4 加齢黄斑変性
6. 抗糖化により加齢性眼疾患は予防できるか?

第10章 糖化と皮膚の老化(市橋正光)
1. はじめに
2. 皮膚の光老化と糖化
3. 糖化コラーゲンとはシワ形成が関与する
4. AGEコントロールで皮膚の老化の抑制はどこまで可能か?

第11章 脂質グリケーション産物のLC-UV/MSとLC-MS/MS(宮澤陽夫)
1. 概要
2. はじめに
3. UVラベル化によるAmadori-PEのLC-UV/MS
  3.1 Amadori-PEのUVラベル化
  3.2 実験動物の血液に存在するAmadori-PE
4. リニアイオントラップLC-MS/MSによるAmadori-PEの分析
  4.1 Amadori-PEのMS/MSによる分析
  4.2 LC-MS/MSニュートラルロススキャンによる糖尿病者血漿に存在するAmadori-PEの定性
  4.3 LC-MS/MSのMRMによるヒト血漿に存在するAmadori-PEの定量
5. まとめ

第12章 AGE受容体RAGEの役割(山本靖彦,山本博
1. はじめに
2. RAGE
3. RAGEリガンド
4. RAGE細胞内シグナル経路
5. RAGE遺伝子改変マウス
6. RAGEの分子多様性
7. RAGE遺伝子変異と糖尿病腎症
8. RAGE以外のAGE結合タンパク・AGE受容体
9. RAGE作用阻害による加齢関連疾患の予防・治療の可能性
10. おわりに


【第2編 抗糖化素材と応用】

第13章 抗糖化素材

1. アルギニン(の糖化)(飯嶋克昌)
  1.1 老化・疾患原因としてのAGEs
  1. カルボキシメチルアルギニン(CMA)
  1.3 α-ジカルボニル化合物とアルギニン
  1.4 アルギニンによる身代わりグリケーション
2. アミノグアニジン(和田龍一)
  2.1 アミノグアニジンの特徴
    2.1.1 化学的性状
    2.1.2 生態内代謝
    2.1.3 薬理作用
    2.1.4 有害作用
  2.2 アミノグアニジンの応用
    2.2.1 糖尿病合併症に対する治療応用
    2.2.2 食品化学応用
3. α-リポ酸(野瀬隆之)
  3.1 緒論
    3.1.1 はじめに
    3.1.2 構造と性質
    3.1.3 生化学的役割
    3.1.4 現在までの用途
    3.1.5 安全性
  3.2 本論
    3.2.1 糖尿病への作用
    3.2.2 糖尿病の合併症への作用
  3.3 結論
4. ビタミン(宮澤陽夫)
  4.1 はじめに
  4.2 タンパク質のグリケーション反応を阻害する成分
  4.3 脂質のグリケーション
    4.3.1 脂質グリケーション阻害成分の探索
    4.3.2 ピリドキサール5'-リン酸による脂質グリケーションの抑制作用
  4.4 おわりに
5. 天然物由来AGEs生成抑制化合物(藤原章雄,池田剛,永井竜児)
  5.1 はじめに
  5.2 実験方法
  5.3 結果
  5.4 考察 
6. ルチン(長澤孝志,貴戸武利)
  6.1 ルチン
  6.2 αG-ルチン
  6.3 αG-ルチンの抗酸化性
  6.4 αG-ルチンの抗グリケーション活性
  6.5 その他の天然素材の抗グリケーション活性

第14章 抗糖化食品素材と応用

1. カモミール(松浦信康)
  1.1 カモミールとは
  1.2 抗糖化活性評価方法
  1.3 活性成分の単離と構造解析
  1.4 カマメロサイドによるタンパク質糖化反応阻害活性に基づくNF-κB抑制活性
  1.5 カマメロサイドによるNF-κB抑制活性
  1.6 総括
2. ドクダミ(田村隆朗)
  2.1 はじめに
  2.2 クエルシトリンの薬理作用
  2.3 品質に関する問題
  2.4 カプセル型食品の抗糖化効果
3. セイヨウサンザシ(河合博成)
  3.1 セイヨウサンザシとは
  3.2 抗糖化活性とその成分
    3.2.1 糖化反応生成物4種に対する抗糖化活性
    3.2.2 ペントシジン生成阻害活性とその画分
    3.2.3 抗糖化活性成分
    3.2.4 タンパク質架橋形成阻害活性
  3.3 まとめ
4. アセロラ(花村高行,内田絵理子,青木仁史)
  4.1 概要
  4.2 完熟アセロラポリフェノールの抗糖化作用
    4.2.1 血糖値上昇抑制作用
    4.2.2 AGEs生成抑制作用
  4.3 種子および葉の抗糖化作用
  4.4 食品などへの応用と今後の展望
5. サクラ(下田博司)
  5.1 はじめに
  5.2 サクラ花部の含有成分
  5.3 AGEs産生抑制作用
  5.4 AGEsによる線維芽細胞のアポトーシスに及ぼす作用
  5.5 糖化線維芽細胞のコラーゲン格子形成に及ぼす作用
  5.6 おわりに
6. オリーブ(増田修一)
7. 茶葉抽出物によるAGEs生成抑制効果の検討(木苗直秀)
7.1 はじめに
7.2 方法
    7.2.1 茶葉抽出物の調製
    7.2.2 試験管内でのAGEs生成抑制効果
    7.2.3 Superoxide dismutase(SOD)様作用の測定
    7.2.4 動物実験
  7.3 結果
  7.4 考察
8. 混合ハーブ(八木雅之)
  8.1 混合ハーブエキス
  8.2 混合ハーブエキスのin vitro抗糖化作用
  8.3 ストレプトゾトシン誘発糖尿病ラットに対する投与試験
  8.4 糖尿病予備群を対象とした摂取試験
  8.5 糖尿病患者に対する摂取試験
  8.6 皮膚中AGEs蓄積抑制作用
  8.7 混合ハーブエキスの抗糖化作用
9. アムラとは(長戸有希子,加藤篤史,ジュネジャ・レカ・ラジュ)
  9.1 アムラとは
  9.2 アムラの成分
  9.3 抗糖化素材としてのアムラ
  9.3.1 アムラの抗酸化作用
  9.3.2 アムラ果実水抽出物のAGEs産生抑制効果
  9.3.3 糖尿病モデルラットへの効果
  9.4 抗糖化から老化抑制へ

未来を動かすソフトアクチュエータ

技術者・研究者向け技術書籍の紹介

未来を動かすソフトアクチュエータ
―高分子・生体材料を中心とした研究開発―

発刊日 2010年12月  ISBN 978-4-7813-0293-5
体 裁 B5判・339ページ


刊行にあたって
 人工筋肉や高分子アクチュエータに関する成書の出版は,まさに枚挙にいとまがないくらいである。このことはとりも直さず,この分野が高分子科学の中に確固たる学術領域を作り上げたことを示しているだけでなく,その枠を超えて,材料科学はもちろん,電気工学,ロボット工学,制御工学,生物物理など広く他分野にまたがる新しい融合学術領域を作りあげつつあることを示している。
 本書は第4回人工筋肉国際会議(4th Conference on Artificial Muscles,2009年11月25-27日,於大阪,5th World Congress on Biomimetics,Artificial Muscles and Nano-Bioとの合同開催)における講演内容に基づいて,各著者に書き下ろして頂いたものを編纂したものである。

(「はじめに」より一部抜粋)

平成22年12月     理化学研究所・基幹研究所副所長  長田義仁
             産業技術総合研究所・関西センター所長 田口隆久


書籍の内容

【第1編 ソフトアクチュエータの開発状況と市場動向】

第1章 人工筋肉技術の開発状況と市場動向(シーエムシー出版 編集部)
1. 概要
2. 研究開発の状況
  2.1 高分子材料を利用するアクチュエータ
  2.2 形状記憶材料を利用するアクチュエータ
  2.3 空気圧を利用するアクチュエータ
  2.4 静電力を利用するアクチュエータ
3. 市場・企業動向

【第2編 高分子アクチュエータの材料】

第2章 磁場駆動による磁性ゲルアクチュエータ
(三俣哲)

1. はじめに
2. 伸縮運動
3. 回転運動
4. 可変弾性ゲル
5. おわりに

第3章 熱,電磁波駆動によるゲルアクチュエータ(山内健)

1. はじめに
2. 発熱体としてのナノ・マイクロ材料
3. ナノ・マイクロ材料の複合化
4. おわりに

第4章 光駆動ゲルアクチュエータ(須丸公雄,高木俊之,杉浦慎治,金森敏幸)

1. はじめに
2. 光応答収縮ゲルの構造と物性
3. ロッド状ゲルアクチュエータの光屈曲制御
4. シート状ゲルアクチュエータへの微小パターン照射による表面形状制御
5. マイクロ流路の光制御への応用
6. おわりに

第5章 イオン導電性高分子アクチュエータ(菊地邦友,安積欣志,土谷茂樹)

1. はじめに
2. イオン導電性高分子アクチュエータの作製・加工,評価法
  2.1 作製・加工法
  2.2 評価法
3. 水系イオン導電性高分子アクチュエータの特性,モデル
4. イオン液体系イオン導電性高分子アクチュエータの特性,モデル
5. まとめ

第6章 導電性高分子ソフトアクチュエータ(金藤敬一)

1. はじめに
2. 導電性高分子の電解伸縮
3. 電解伸縮の増大化
4. 電解伸縮による伸縮率-応力曲線
5. ポリアニリンの過荷重下での電解伸縮の学習効果
6. 電解伸縮のトレーニング効果と形状記憶
7. おわりに

第7章 空気中で電場駆動する導電性高分子アクチュエータ(奥崎秀典)

1. 緒言
2. 実験
3. 結果と考察
  3.1 フィルムの比表面積
  3.2 水蒸気吸着特性
  3.3 電気収縮挙動
  3.4 収縮応力と体積仕事容量
  3.5 直動アクチュエータとポリマッスル

第8章 カーボンナノチューブ・イオン液体複合電極の伸縮現象を利用した高分子アクチュエータ(杉野卓司,清原健司,安積欣志)

1. はじめに
2. アクチュエータの作成法と駆動メカニズム
3. アクチュエータの評価と性能改善
  3.1 イオン液体の選択
  3.2 電極膜への添加物の導入
  3.3 ナノカーボン材料の影響
4. 今後の展望

第9章 炭素ナノ微粒子(CNP)コンポジットアクチュエータ(石橋雅義)

1. はじめに
2. 溶液中動作CNPコンポジットアクチュエータ
3. 大気中動作CNPコンポジットアクチュエータ

第10章 誘電性ポリマーアクチュエータ―膨潤ゲルから結晶性ポリマーフィルムまで―(平井利博)

1. はじめに
2. 電場で駆動する誘電性ポリマー柔軟材料の分類
3. 誘電性ポリマーゲルの変形
  3.1 誘電ポリマーゲルの電場駆動
4. 低誘電率ポリマー柔軟材料の電場駆動
  4.1 可塑化PVCの電場による可逆的なクリープ変形
  4.2 ポリウレタン(PU)の電場による屈曲変形特性
  4.3 ポリエチレンテレフタレート(PET)の振動運動など
5. まとめ

第11章 誘電エラストマートランスデューサー(千葉正毅)

1. はじめに
2. 開発背景
3. EPAMアクチュエーターの原理
4. EPAMアクチュエーターの素材,性能および開発動向
5. EPAMアクチュエーターの応用展開
6. EPAM発電の原理
7. 革新的直流発電システムへの展開
8. EPAMアクチュエーターの将来

第12章 圧電ポリマーアクチュエータ(田實佳郎)

1. はじめに
2. 圧電ポリマーの圧電性基礎
  2.1 結晶の圧電性
  2.2 圧電ポリマーフィルム
  2.3 配向制御の実際
3. アクチュエータとしての圧電ポリマーの基本性能
4. 実用化に近づけるアクチュエータ材料の開発例
  4.1 Macro Fiber Composite
  4.2 キラル圧電ポリマー繊維素子
  4.3 セルフセンシングアクチュエータ
  4.4 多孔性エレクトレット
  4.5 配向制御
  4.6 蒸着重合
  4.7 分子制御
5. おわりに

第13章 光駆動高分子ゲルアクチュエータ(渡辺敏行,吉原直希,草野大地)

1. はじめに
2. 光応答性部位の設計
3. 高分子ゲルとは
4. 分子レベルの変形を如何にマクロな変形へとシンクロさせるか
5. 光応答性高分子ゲルの光応答挙動
  5.1 光応答性ポリアミド酸ゲルの合成
  5.2 ポリアミド酸ゲルの光照射による吸光度変化
  5.3 6FDA/DAA棒状ポリアミド酸ゲルの屈曲挙動
  5.4 ゲルの調整時濃度依存性の測定
5  .5 光応答速度の向上
6. おわりに

第14章 電界駆動型液晶エラストマーアクチュエータの物性と応用(甲斐昌一)

1. はじめに
2. 電界応答する液晶エラストマーの構造
  2.1 基本構造
  2.2 ポリドメインとモノドメイン
  2.3 液晶エラストマーの熱物性
3. 液晶エラストマーの電気力学効果
  3.1 ネマチック液晶エラストマーの電界応答
  3.2 膨潤した液晶エラストマーの電気光学効果
  3.3 液晶エラストマーの磁気効果
4. 膨潤液晶エラストマーの物性的特徴のまとめ
5. 電界駆動型液晶エラストマーの応用
6. おわりに

第15章 高分子ゲルを用いた電気化学および光電気化学アクチュエータ(立間徹)

1. はじめに
2. 高分子ゲルを用いた電気化学アクチュエータ
3. 光触媒反応に基づくアクチュエータ
4. 部分的な形状変化
5. プラズモン光電気化学反応の利用
6. Ag+を利用する光電気化学アクチュエータ
7. おわりに

【第3編 高分子アクチュエータのモデリング・制御】

第16章 高分子アクチュエータの分子論的メカニズム
(清原健司,杉野卓司,安積欣志)
1. 序
2. 現象論
3. 分子論
4. まとめ

第17章 連続体的手法によるアクチュエータモデリング(山上達也)

1. はじめに
2. 電気的な応力拡散結合モデル
  2.1 基礎方程式
  2.2 電気的な応力拡散結合モデル
3. 高分子電解質ゲルのオンザガー係数
  3.1 イオンサイズの効果
  3.2 流動電位の実測値との比較
4. ゲルの曲げと緩和のメカニズム
  4.1 基礎方程式
  4.2 初期の曲げ
  4.3 緩和時間
5. 実験との比較
6. 結論

第18章 高分子アクチュエータの材料モデリング(都井裕)

1. イオン導電性高分子アクチュエータ
2. イオン導電性高分子アクチュエータの電気化学応答の計算モデリング
  2.1 前方運動
  2.2 後方運動
3. イオン導電性高分子アクチュエータの三次元変形応答解析
4. 導電性高分子アクチュエータ
5. 導電性高分子アクチュエータの電気化学・多孔質弾性応答の計算モデリング
  5.1 多孔質弾性体の剛性方程式
  5.2 圧力に対するポアソン方程式
  5.3 体積ひずみ速度の発展方程式
  5.4 イオン輸送方程式
  5.5 計算手順
6. 固体電解質ポリピロールアクチュエータの電気化学・多孔質弾性応答解析

第19章 イオン導電性高分子アクチュエータの制御モデル(高木賢太郎,釜道紀浩)

1. はじめに
2. 高分子アクチュエータのモデリング
  2.1 モデリングの手法
2  .2 IPMCアクチュエータのモデリング
3. 力制御のための伝達関数モデル
  3.1 IPMCアクチュエータの力計測
  3.2 電気系モデルおよび電気機械変換系モデル
  3.3 力計測系全体のモデル 
4. 物理原理(電場応力拡散結合)に基づく状態方程式モデル
  4.1 状態方程式とは
  4.2 電場応力拡散結合モデルとその状態空間表現について
  4.3 電気系
  4.4 電気機械変換系
  4.5 機械系
  4.6 全体の系の状態方程式
  4.7 シミュレーション
5. まとめ

第20章 イオン導電性高分子アクチュエータの制御手法(釜道紀浩,佐野滋則)

1. はじめに
2. 変形量の制御
  2.1 ハードウェア構成例
  2.2 PID制御
  2.3 ブラックボックスモデルを用いた2自由度制御系
3. IPMCセンサ統合系を用いたフィードバック制御
4. 力制御のためのロバストなPIDフィードバック
  4.1 IPMCアクチュエータの不確かさの表現と制御系設計手法
  4.2 実験
5. まとめ

第21章 高分子ゲルアクチュエータの電場による制御(大武美保子)

1. はじめに
2. イオン性高分子ゲルの変形モデル
  2.1 高分子ゲルの基本モデル
2  .2 吸着解離方程式に基づくイオン性高分子ゲルの変形モデル
3. 一様電場によるイオン性ゲルの形状制御
  3.1 一様電場におけるイオン性高分子ゲルの波形状パタン形成
  3.2 極性反転によるイオン性高分子ゲルの形状制御
4. 空間分布電場によるイオン性高分子ゲルの変形運動制御
  4.1 一列に配置した電極により生成される電場によるイオン性高分子ゲルの屈曲反転運動制御
  4.2 二次元配列状に配置した電極により生成される電場によるヒトデ型ゲルロボットの起き直り運動制御
5. まとめ

【第4編 高分子アクチュエータの応用】

第22章 有機アクチュエータと有機トランジスタを用いた点字ディスプレイの開発
(関谷毅,加藤祐作,福田憲二郎,染谷隆夫)

1. はじめに
2. 研究背景
  2.1 有機トランジスタとエレクトロニクス
  2.2 点字ディスプレイ
3. デバイス構造および作製プロセス
  3.1 デバイス構造と動作原理
  3.2 有機トランジスタの作製プロセス
  3.3 イオン導電性高分子アクチュエータ
  3.4 アクチュエータシートとトランジスタシートの集積化
4. 電気特性
  4.1 トランジスタ
  4.2 イオン導電性高分子アクチュエータ
  4.3 有機トランジスタと高分子アクチュエータを集積化しての素子特性
5. 点字ディスプレイのデモンストレーション
6. 課題
7. 低電圧駆動の点字ディスプレイの開発状況
  7.1 デバイス構成
  7.2 3V駆動可能なドライバー用有機トランジスタおよび有機SRAMの作製プロセス
  7.3 ドライバー有機トランジスタの電気特性と集積化
  7.4 有機SRAMの特性
  7.5 考察
8. 今後の展望

第23章 高分子アクチュエータのソフトロボットへの応用(向井利春)

1. これからのロボットに求められる柔らかさ
2. 表面電極分割によるIPMCの多自由度化
3. ソフトなヘビ型水中ロボット
4. 双安定アクチュエータ構造
5. IPMCアクチュエータとセンサの同時使用

第24章 高分子アクチュエータのマイクロロボットへの応用(郭書祥)

1. 研究の背景
  1.1 背景
  1.2 開発目標
2. 首振り型水中マイクロロボット
  2.1 首振り型水中マイクロロボットの動作原理
  2.2 首振り型水中マイクロロボットの特性評価
3. 2PDLを用いた多自由度水中歩行ロボット
  3.1 2PDLを用いた多自由度水中歩行ロボットの動作原理
  3.2 2PDLを用いた多自由度水中歩行ロボットの特性評価
4. 八足水中マイクロロボット
  4.1 八足水中マイクロロボットの動作原理
  4.2 八足水中マイクロロボットの特性評価
5. 多機能水中ロボット
  5.1 多機能水中ロボットの動作原理
  5.2 多機能水中ロボットの特性評価
6. 赤外線制御による水中マイクロロボット
  6.1 赤外線制御による水中マイクロロボットの動作原理
  6.2 赤外線制御による水中マイクロロボットの特性評価
7. まとめと今後の展望 

第25章 高分子アクチュエータ/センサの医療応用(伊原正)

1. はじめに
2. アクチュエータ
  2.1 カテーテル関連駆動機構としての高分子電解質
  2.2 ポンプ駆動機構としての高分子電解質
  2.3 運動機能補助・器具操作補助機能としての高分子電解質
  2.4 その他の導電性高分子のアクチュエータ応用
3. センサ
  3.1 動作用センサ
  3.2 pHセンサ
  3.3 SMITスマート生地
  3.4 ガスセンサ
4. 導電性媒体としての高分子電解質膜の医療応用
  4.1 植込型生体用電極コーティング
5. 生体適合性

第26章 高分子アクチュエータのマイクロポンプへの応用(渕脇正樹)

1. 緒言
2. 実験装置および方法
3. 結果および考察
  3.1 開閉運動する導電性高分子ソフトアクチュエータ
  3.2 導電性高分子ソフトアクチュエータを駆動源とするマイクロポンプ
4. マイクロポンプの基礎性能
5. まとめ

第27章 高分子アクチュエータの触覚ディスプレイへの応用(昆陽雅司)

1. はじめに
2. イオン導電性高分子アクチュエータ
3. IPMCアクチュエータの触覚ディスプレイへの適用
4. 布のような手触りを呈示する触感ディスプレイ
5. 局所滑り覚呈示による把持力調整反射の誘発
6. おわりに

第28章 誘電エラストマートランスデューサーの様々な応用(和氣美紀夫,千葉正毅)

1. はじめに
2. 開発背景
3. アクチュエーター,センサーとしての誘電エラストマー
  3.1 ロボット,介護,リハビリ用アクチュエーター,センサー
  3.2 音響機器等への応用
  3.3 その他のアプリケーション
4. EPAM発電デバイスへの応用
  4.1 EPAM波力発電
  4.2 EPAM水車発電
  4.3 持ち運び可能な小型発電機の開発
  4.4 ウエアラブル発電
  4.5 人工筋肉発電の将来
5. 今後の展開

【第5編 次世代のソフトアクチュエータ―バイオアクチュータ―】

第29章 3次元細胞ビルドアップ型バイオアクチュエータの創製
(森島圭祐)
1. はじめに
2. 細胞外基質を用いた心筋細胞の3次元培養方法の確立
3. 心筋細胞ゲルのマイクロ化
4. マイクロ心筋細胞ゲルの性能評価
  4.1 変位,周波数測定
  4.2 収縮力測定
  4.3 寿命評価
  4.4 ゲル組織切片の構造観察
  4.5 まとめ
5. マイクロ心筋細胞ゲルの制御方法の検討
  5.1 電気パルス刺激に対する応答性の評価
  5.2 化学刺激に対する応答性の評価
6. バイオアクチュエータへの応用
  6.1 マイクロピラーアクチュエータ
  6.2 チューブ型マイクロポンプ
7. 結言と今後の展望

第30章 組織工学技術を用いたバイオアクチュエータの開発(藤里俊哉)

1. はじめに
2. 筋細胞を用いたバイオアクチュエータ
3. 我々の骨格筋細胞を用いたバイオアクチュエータ
4. 組織学および分子生物学的評価
5. 収縮力
6. バイオアクチュエータによる物体の駆動
7. おわりに

第31章 ATP駆動型ソフトバイオマシンの創製(角五彰,JianPing Gong)

1. はじめに
2. 分子モーターの受動的自己組織化
3. 分子モーターの能動的自己組織化
4. 自己組織化の時空間制御
5. 分子モーター集合体における自発的秩序構造形成
6. おわりに

第32章 バイオアクチュエータとしての細胞骨格トレッドミルマシン(佐野健一,川村隆三,長田義仁)

1. はじめに
2. トレッドミルとは?
3. トレッドミルマシン研究の現状
4. 細胞骨格タンパク質で創る超高分子階層性ゲルとトレッドミルアクチュエータの可能性
5. おわりに

エコバイオリファイナリー

技術者・研究者向け技術書籍の紹介

エコバイオリファイナリー
―脱石油社会へ移行するための環境ものづくり戦略―


発刊日 2010年12月
体 裁 B5判・339ページ

刊行にあたって
 歴史的な京都議定書の実効期限が迫り,2050年には100億人近くに膨れ上がる人口問題を内包しながら開催されてきたポスト京都議定書に関わる多くの国際会議は,地球環境問題に取り組む世界各国の種々の思惑に翻弄され紛糾してきた。これは,地球環境問題が政治や経済なども含む深刻な問題であることを再認識させた。生物多様性の保護の任にある人類にとって,地球環境を保護しながら,現在享受する,または,憧れる生活レベルを先進国,新興国発展途上国の区別なく,スパイラルに発展していくために,何をなすべきなのか。循環型社会構築の図式の中で,自然エネルギー利用の視点は,太陽光や風力利用など,急速に展開しつつあるが,この難題は,化石燃料からバイオマスへと社会基盤をなす原料の変換という,まさに,産業革命に値する大問題と関わっている。当面は,従来の化学工業の一部を置換する形で,バイオマスが利用されるであろうことが予測されるが,将来的には,完全に,原料を,さらに製品化プロセスをも,バイオマスを基盤にしていかねばならないという大命題を抱えている。この産業革命ともいえる原動力は,まさに,発酵工業であり,生物工業であることは自明である。2010年春のアメリカ化学会では,いち早くこの現状を捉え,これをメインテーマにして,世界の多くの科学者に,新産業革命の推進を喚起したのは,種々の報道からも周知である。
 本書では,原料大転換期を迎えつつある現況下で,脱石油の新しい産業構造を構築していくためのマイルストーンを明示して,化石燃料と決別して持続可能な未来型の循環型社会への移行に必要な「ものづくり」のスキャフォールドを提唱したいと思う。この書は,本出版社の既刊の『グリーンバイオケミストリーの最前線』や『微生物によるものづくり』の続刊であり,『エコバイオエネルギーの最前線』や『第二世代バイオ燃料の開発と応用展開』のシリーズの1冊でもある。
 最後に,ご多忙の中,ご執筆いただきました先生方に,感謝いたしますとともに,本書での研究分野でのさらなるご活躍を祈念いたします。

(「はじめに」より)

2010年12月    京都大学 大学院農学研究科  植田充美
            三重大学 大学院生物資源学研究科 田丸 浩


書籍の内容

第1章 シュガー・フェノールプラットフォームの形成(植田充美)
1. ポスト京都議定書時代へ―新しいプラットフォームを目指して
2. 環境基盤の「ものづくり」技術立国へ―日本の針路
3. 産業構造の革命へ―石油依存社会構造からの脱却へのプラットフォームの創製

第2章 世界のバイオリファイナリー動向(近藤昭彦)
1. はじめに
2. 統合バイオリファイナリーとは
3. 世界におけるバイオリファイナリー研究の動向
4. 統合的なバイオリファイナリー研究の重要性
5. 神戸大学における統合バイオリファイナリーセンターの役割
6. 統合バイオリファイナリーの実現に向けた4つの柱
7. 今後の活動と期待される成果

第3章 バイオマス作物の増産(明石欣也)
1. はじめに
2. デンプン作物
3. ショ糖を生産する作物
4. 脂質を生産する作物
5. リグノセルロースを生産する作物
6. バイオマス増産に向けた育種と栽培法の改良
7. バイオマス作物の代謝工学
8. 悪環境でのバイオマス増産
9. バイオマス作物増産に向けた研究開発の今後

第4章 セルロース処理と糖化への新戦略
1. 微生物による前処理糖化の最新技術(田丸浩)
  1.1 はじめに
  1.2 土壌微生物と植物バイオマスの研究
  1.3 リグノセルロースバイオマスの前処理・糖化技術
  1.4 おわりに
2. セルロソームを中核としたセルロースバイオマス糖化技術の開発(小杉昭彦,森隆)
  2.1 はじめに
  2.2 セルロースバイオマス酵素糖化
  2.3 セルロソームの構造と機能
  2.4 高活性を有するC.thermocellum菌株のスクリーニングと活用
  2.5 セルロソームの糖化能力を高める補助酵素
  2.6 セルロソームと補助酵素を組み合わせたセルロースバイオマスの糖化
  2.7 セルロソームを中核としたセルロースバイオマスの糖化戦略
  2.8 おわりに
3. メカノケミカル酵素糖化法(遠藤貴士,澤山茂樹)
  3.1 はじめに
  3.2 木材・セルロースの構造
  3.3 酵素糖化のための前処理方法
  3.4 粉砕による前処理
  3.5 ナノファイバー化処理
  3.6 湿式メカノケミカル処理の効率化
  3.7 酵素糖化
  3.8 バイオエタノールベンチプラント
  3.9 オンサイト酵素生産
  3.10 おわりに
4. バイオガスプラント脱離液のアンモニアストリッピングセルロースバイオマスのアンモノリシス(高橋潤一)
  4.1 メタン発酵プロセスと脱離液中の窒素について
  4.2 セルロースバイオマスと回収アンモニアとの反応
  4.3 今後の展開

第5章 リグニン処理の新戦略
1. リグニン量と構造の制御(梅澤俊明)
  1.1 はじめに
  1.2 リグニンの化学構造と機能
  1.3 バイオ燃料生産に向けた育種目標と関連するリグニンの性質
  1.4 ケイヒ酸モノリグノール経路の代謝工学
  1.5 おわりに
2. 担子菌の特異的リグニン分解を利用したリグノセルロース前処理(渡辺隆司
  2.1 バイオリファイナリーと白色腐朽菌
  2.2 選択的白色腐朽の特徴
  2.3 白色腐朽菌のバイオマス変換前処理への応用
  2.4 選択的白色腐朽菌によるラジカル反応の制御と応用

第6章 バイオエネルギーと新プラットフォーム形成
1. エタノール(近藤昭彦,荻野千秋,蓮沼誠久,田中勉,中島一紀)
  1.1 はじめに
  1.2 CBPによるバイオエタノール製造に向けた酵母育種
  1.3 高温でのセルロースからのバイオエタノール生産に適した酵母育種
  1.4 カクテルδインテグレーション法によるセルラーゼ発現バランス最適化酵母の創製
  1.5 合成生物学による微生物工場の強化
  1.6 イオン液体によるバイオマス前処理
  1.8 おわりに
2. 組換え微生物による1-プロパノール生産(浦野信行,清水昌,片岡道彦)
  2.1 はじめに
  2.2 プロパノール生産経路の設計
  2.3 1,2-PD生産菌の育種
  2.4 1-プロパノール生産菌の育種
  2.5 おわりに
3. Clostridium属細菌によるバイオブタノール生産(田中重光,小林元太)
  3.1 はじめに
  3.2 アセトン・ブタノール菌の種類とその代謝
  3.3 ソルベント毒性
  3.4 ソルベント毒性回避の取り組み
  3.5 おわりに
4. セルロースバイオマスからのブタノール生産(三宅英雄)
  4.1 はじめに
  4.2 ABE発酵
  4.3 セルロースバイオマスの利用
  4.4 バイオマス利用に関連したClostridium属のゲノム解析とその応用
  4.5 まとめ
5. バイオガスの生物的生産および変換法(中島田豊
  5.1 はじめに
  5.2 バイオガス生産
  5.3 バイオガスの生物変換
6. 食品廃棄物を用いた水素製造技術(岡田行夫,三谷優)
  6.1 はじめに
  6.2 微生物による食品廃棄物からの水素生産の意義
  6.3 水素・メタン二段発酵におけるエネルギー回収の有効性について
  6.4 製パン廃棄物を原料とした水素生産(900L パイロットスケール)
  6.5 食品廃棄物を用いた水素製造技術の普及を目指して
  6.6 今後の課題

第7章 バイオプロダクトと新プラットフォーム形成
1. トルラ酵母Candida utilisを用いたL-乳酸の発酵生産(玉川英幸,生嶋茂仁)
  1.1 はじめに
  1.2 微生物を用いた乳酸の生産
  1.3 トルラ酵母Candida utilisを用いた乳酸の生産
  1.4 L-乳酸生産の今後の課題
  1.5 おわりに
2. D-乳酸,イソプロパノール,グリコール酸生産(和田光史,田脇新一郎)
  2.1 はじめに
  2.2 D-乳酸生産大腸菌触媒の開発
  2.3 イソプロパノール(IPA)生産大腸菌触媒の開発
  2.4 グリコール酸生産大腸菌触媒の開発
  2.5 おわりに
3. アミノ酸全般(稲富健一,乾将行,湯川英明)
  3.1 はじめに
  3.2 近年のアミノ酸生産技術の進歩
  3.3 嫌気条件下におけるアミノ酸生産
  3.4 原料の利用能拡大 
  3.5 おわりに
4. 光学活性アミン類の合成(満倉浩一,吉田豊和)
  4.1 はじめに
  4.2 加水分解酵素による速度論的(動的)光学分割
  4.3 アミノ基転移酵素による反応
  4.4 アミン酸化酵素の利用
  4.5 微生物触媒によるイミン不斉還元
  4.6 おわりに
5. 3-ヒドロキシプロピオン酸と1,3-プロパンジオールの併産(向山正治,堀川洋)
  5.1 はじめに
  5.2 嫌気性菌によるグリセリン利用システム―Klebsiella pneumoniae,Lactobacillus reuteriのpduオペロン
  5.3 1,3-プロパンジオールと3-ヒドロキシプロピオン酸
  5.4 1,3-PDと3-HPAc併産発酵に必要な酵素遺伝子の取得と大腸菌での発現
  5.5 L.reuteri JCM1112株の培養解析と遺伝子強化
  5.6 L.reuteri JCM1112株での1,3-PDと3-HPAc併産培養
  5.7 今後の方向
  5.8 おわりに
6. 微生物によるコハク酸生産(杉山祐太郎,植田充美)
  6.1 はじめに
  6.2 コハク酸誘導体
  6.3 コハク酸発酵
  6.4 コハク酸を生産できる微生物
  6.5 発酵生産したコハク酸の回収
7. 酸化還元反応を利用する有用物質生産(伊藤伸哉)
  7.1 はじめに
  7.2 ケトン類の不斉還元反応による光学活性アルコールの生産
  7.3 二級アルコールのデラセミ化による光学活性アルコールの生産
  7.4 アミノ酸のデラセミ化による非天然型L-ノルバリンの生産
  7.5 Baeyer-Villigerモノオキシゲナーゼの合成反応への応用
  7.6 スチレンモノオキシゲナーゼ反応による光学活性エポキシドの合成
  7.7 チトクロームP450反応の医薬品製造への応用
  7.8 ラッカーゼ反応の食品への応用
  7.9 おわりに
8. 5-アミノレブリン酸の発酵生産と用途開発(石塚昌宏)
  8.1 はじめに
  8.2 ALAの製造方法
  8.3 ALA配合液体肥料の開発
  8.4 ALAの広がる応用分野
9. 脂肪酸誘導体の合成(岸野重信,小川順)
  9.1 はじめに
  9.2 共役化反応
  9.3 不飽和化反応
  9.4 飽和化反応
  9.5 水和反応
  9.6 カルボン酸還元反応
  9.7 おわりに
10. 高分子型導電性ポリマー用モノマーの合成(野村暢彦,小棚木拓也,川畑公輔,鄭龍洙,後藤博正)
  10.1 はじめに
  10.2 共役系高分子
  10.3 バイオによる芳香族共役系高分子モノマーの合成
  10.4 まとめ
11. バイオリファイナリーからのフェノールプラットフォーム−フェノール化合物への変換(中西昭仁,Bae Jungu,黒田浩一)
  11.1 はじめに
  11.2 産業上有用なフェノール化合物
  11.3 自然界におけるリグニンや高付加価値芳香族化合物の生合成
  11.4 自然界でのリグニンの分解
  11.5 酵素を用いた工業的なリグニン分解
  11.6 酵母の細胞表層工学を用いたリグニン分解酵素の利用
  11.7 おわりに
12. 乳酸ポリマーのワンポット微生物合成(田口精一)
  12.1 はじめに
  12.2 乳酸ポリマー合成プロセスのパラダイムシフト
  12.3 乳酸ポリマー合成を実現する微生物工場
  12.4 微生物工場のエンジン「乳酸重合酵素」の発見
  12.5 乳酸ポリマー生産用微生物工場の稼動
  12.6 微生物工場のモデルチェンジ
  12.7 将来展望
13. ポリオール(宇山浩)
  13.1 はじめに
  13.2 植物油脂由来ポリオール
  13.3 分岐状ポリ乳酸ポリオール
  13.4 おわりに