ナノ材料のリスク評価と安全性対策

技術者・研究者向けの専門書籍紹介

ナノ材料のリスク評価と安全性対策
−生体・環境への影響,安全性対策・国内外動向−

刊行のねらい
 世界の主要先進国の首脳が一堂に会し2008年に開催されたG8北海道洞爺湖サミットでは、CO2排出や温暖化問題などの地球規模における環境問題が主要テーマであった。ナノテクノロジーの開発がなされて久しく、目に見える見えないによらず一般大衆商品として社会や生活に不可欠のものとして使用が拡がりつつある現代は、いわば生体にとってナノ物質との本格的な遭遇時代ということができる。ナノ物質に対する生体反応はまだまだ未知の現象が多い。その効果については、人間の意図する目的と合致すれば高機能性として有用であるが、一方その高い反応性が予期せずして人間の意図とは異なる為害性(デメリット)として現れても不思議ではない.こうした現象の解明や対策、標準化はいまだ確立されておらず現在はその途上であり、地球環境も含めた人類共通の課題でもある。

 かつてアスベストが耐熱建材として大量に使用され、長期大量被曝によりその後多くの中皮腫発症者を出すに至った。その二の舞となってはならないというのは世界の良識ある科学者の一致した見解だろう。しかしナノテクの恩恵を排除し時代を後戻りさせるというのは非現実的である。

 「リスク」、「毒性」といった言葉の及ぼす国民への印象と開発への影響懸念から情報をコントロールしたり、逆にセンセーショナルな報道で印象のみが一人歩きするのは、ともに誤った認識を導くことになる。専門外の一般国民でもある程度定量的に把握するセンスと判断能力を持つことが必要であり、またそのように情報を提供するのはマスコミの今後のあるべき姿でもある。現代は製品を売り出してから、安全性を検討する時代ではない。事前にあるいは製品開発と同時に安全性を検討しなければ経済的にも合わない時代である。高機能性開発とともに安全性確保をパラレルに進めるのは、高度先進国の国際的責任である。

 薬には適切な投与量があるように、今後のナノテクノロジーの開発と使用にあたっては、あらかじめ適切なガイドラインを確立し示すことが必要であり、世界に先駆け国際標準化に先取的に取組むことは科学技術立国日本の果たすべき方向性である。

 本書はナノ物質が生体・環境に及ぼす影響、安全性対策、国内外の動向を各専門家としての見地からまとめたものであり、章によっては一部内容が重複したり、見解が異なる部分が含まれていることもあるが、敢えて統一を図ることは行わなかった。それはナノ物質のリスク現象解明や対策はいまだ確立されておらず、今はその途上であること、したがって見解の相違もあり得ること、また執筆者によってなされる違った角度からの観点もまた読者の理解を助ける一助になると考えたからである。

 この書籍の発刊がナノテクノロジーの開発と応用に関心のある多くの人々の手に取られ、新たな認識と進展のヒントに活用されることを希望したい。

書籍の内容
序章 ナノ/マイクロ微粒子の生体反応性:機能性とリスク
                                            亘理 文夫
 1 生体による物質の摂取方法−材料の溶解性と比表面積効果
 2 溶出性材料と非溶出性材料におけるナノサイジング効果−化学的比表面積効果と物理的サイズ効果
 3 物理的サイズ効果の特徴
 4 ナノ微粒子の体内侵入・全身拡散
 5 体内関門の透過性
 6 カーボンナノチューブアスベスト
 7 2種類のナノサイジング効果−材料由来効果と生物学的反応誘発効果
 8 ナノ粒子のBiointeractive/Bioreactive特性
 9 Bioreactive特性が導く機能性転換
 10 ナノ物質の二面性
 11 ナノ物質との本格的な遭遇時代と国際標準化


第1章 有害性評価研究とナノ材料
 1 ナノマテリアルの有害性評価とカーボンナノチューブの生体影響             菅野 純,広瀬 明彦
  1.1 はじめに
  1.2 リスクアセスメントにおける課題
    1.2.1 体内動態の重要性
    1.2.2 影響評価のための試験系確立の必要性
  1.3 カーボンナノチューブの安全性
    1.3.1 アスベスト様繊維状粒子による過去の知見
    1.3.2 繊維長の長いタイプのMWCNTの腹腔内投与試験の結果
    1.3.3 慢性影響研究の重要性
 2 環境ホルモンの健康影響から見たナノ物質のリスク研究の現状と課題            本郷 敏雄
  2.1 はじめに
  2.2 内分泌かく乱化学物質とナノ物質の生物学的性質について
  2.3 ナノ物質の次世代への影響について
  2.4 おわりに


第2章 ナノ材料の生体への影響
 1 ナノマテリアルの皮下組織における生体反応                           横山 敦郎
  1.1 はじめに
  1.2 多層カーボンナノチューブ(MWCNTs)の粉体について
  1.3 カーボンナノファイバー(CNFs)の粉体について
  1.4 おわりに
 2 ナノ粒子の呼吸器系・血管系への影響                               井上 健一郎
  2.1 はじめに
  2.2 背景
  2.3 ナノ粒子曝露の呼吸器系への影響
  2.4 ナノ粒子曝露の血管系への影響
 3 非晶質ナノシリカの経皮吸収性/生体内動態と安全性との連関追求         吉川 友章,吉岡 靖雄,角田 慎一, 堤 康央
  3.1 はじめに
  3.2 非晶質ナノシリカの物性と経皮吸収性との連関評価
  3.3 非晶質ナノシリカの体内動態と急性毒性の評価
  3.4 非晶質ナノシリカの細胞内動態と安全性との連関追求
  3.5 おわりに
 4 ナノマテリアルの次世代影響−脳神経系及び雄生生殖系を中心に       武田 健,鈴木 健一郎,入江 美代子,押尾 茂,井原 智美,菅又 昌雄
  4.1 はじめに
  4.2 酸化チタン(TiO2)ナノ粒子とは?
  4.3 酸化チタンナノ粒子の取り込み
  4.4 成獣における酸化チタンの脳への移行
  4.5 酸化チタンナノ粒子の妊娠期母獣から仔への移行
  4.6 酸化チタンナノ粒子の胎仔期曝露による脳神経系への影響
  4.7 酸化チタンナノ粒子の胎仔期曝露による雄生生殖系への影響
  4.8 考察
  4.9 おわりに
 5 ナノ粒子の体内への取り込み経路、標的となる臓器とその影響        石原 陽子,長谷川 豪,小山 哲史
  5.1 はじめに
  5.2 体内に取り込まれる経路
    5.2.1 経口からの体内取り込み経路
    5.2.2 鼻−咽頭−気道、口−咽頭−気道経路の取り込み
    5.2.3 肺でのナノ粒子の貯留・除去と沈着部位での組織障害
    5.2.4 皮膚から体内への取り込み経路
  5.3 おわりに
 6 ナノマテリアルの発がん性                                    津田 洋幸,徐 結苟
  6.1 はじめに
  6.2 金属ナノ粒子
    6.2.1 二酸化チタニウム
    6.2.2 酸化亜鉛
    6.2.3 銀
    6.2.4 酸化アルミニウム
    6.2.5 珪酸アルミニウム,カオリンおよび非結晶シリカ
    6.2.6 金属粒子のまとめ
  6.3 炭素粒子および炭素由来構造物
    6.3.1 ナノスケールカーボンブラック
    6.3.2 フラーレン
    6.3.3 CNT
  6.4 今後の課題
 7 人工関節摩耗粉の生体影響と課題                                 小野寺 伸
  7.1 はじめに
  7.2 摩耗粉に対する生物学的反応
    7.2.1 摩耗のメカニズム
    7.2.2 人工関節の摩耗の様式
    7.2.3 摩耗粉に対する生物学的反応
  7.3 インプラント周囲骨溶解に対する生物学的予防・治療
  7.4 新しい摺動面の開発とその効果
    7.4.1 UHMWPEの摩耗の対策と予防
    7.4.2 他の摺動面材料
  7.5 おわりに
 8 人工関節摩耗粉発生に及ぼす各種条件の影響                        橋本 雅美
  8.1 はじめに
  8.2 股関節シミュレータを用いた摩耗特性の評価
    8.2.1 人工股関節部材
    8.2.2 股関節シミュレータ装置および試験条件
    8.2.3 摩耗粉発生量の評価
    8.2.4 摩耗特性評価結果
  8.3 おわりに
 9 ナノ粒子の細胞毒性評価                                       平 雅之
  9.1 はじめに
  9.2 肺における微小粉の排除と肺胞マクロファージについて
  9.3 文献から見たマクロファージとナノ材料との関係
  9.4 ナノチタン粒子を貧食したマクロファージの細胞形態と炎症性について
  9.5 ナノ材料による細胞障害に関する分子機構(仮説)
 10 粒子サイズに依存する細胞毒性及び遺伝毒性                           松岡 厚子
  10.1 はじめに
  10.2 研究方法
  10.3 研究結果
    10.3.1 PS粒子の細胞毒性
    10.3.2 PS粒子の染色体異常試験
    10.3.3 PS粒子の細胞内への取り込み
    10.3.4 フローサイトメトリーによるPS粒子取り込み細胞の半定量的測定
  10.4 考察
  10.5 おわりに
 11 ナノマテリアルES細胞を用いた発生毒性試験                          今井 弘一
  11.1 はじめに
  11.2 発生毒性試験法について
  11.3 In vitro 発生毒性試験法
  11.4 ES 細胞を用いたin vitro 発生毒性試験法
  11.5 EST法の長所と問題点
  11.6 カーボンナノチューブのES-D3 細胞の細胞分化に及ぼす影響について
  11.7 ナノマテリアルの評価系へ組み込み可能な改良EST法
  11.8 おわりに
 12 ナノマテリアルの単細胞個体(ゾウリムシ)による毒性評価                   芳賀 信幸
  12.1 単細胞個体ゾウリムシの特徴
  12.2 細胞毒性試験の概要
  12.3 ナノマテリアル分散液作成法
  12.4 ナノマテリアルの細胞内取り込み試験
  12.5 無性生殖能力に対する毒性判定
  12.6 有性生殖能力に対する毒性判定
  12.7 おわりに


第3章 代表的ナノマテリアルのリスク評価と生体影響
 1 フラーレンの毒性評価                                      土屋 利江
  1.1 フラーレンおよびフラーレン類縁体の軟骨分化に及ぼす影響
  1.2 フラーレンの神経発生に及ぼす影響
  1.3 フラーレンおよびフラーレン類縁体の中枢神経への直接投与による脳機能への影響
  1.4 細胞毒性と胎仔致死作用について
  1.5 毒性発現の因子など
 2 カーボンナノチューブマイクロ波の生体影響                        佐野 正人
  2.1 はじめに
  2.2 カーボンナノチューブの分類と電磁波との相互作用
  2.3 カーボンナノチューブマイクロ波加熱
  2.4 カーボンナノチューブ分散液の作製
  2.5 ヘモグロビンへの影響
  2.6 チトクロームcへの影響
  2.7 おわりに
 3 親水性繊維状カーボンナノ材料の細胞毒性                     佐藤 義倫,田路 和幸
  3.1 はじめに
  3.2 親水性カーボンナノファイバーの細胞毒性
  3.3 親水性カーボンナノチューブの細胞毒性
  3.4 繊維状カーボンナノ材料のリスク評価での注意
  3.5 おわりに
 4 種々のナノチューブの刺激性比較                               宇尾 基弘
  4.1 カーボンナノカプセル
  4.2 窒化ホウ素(BN)ナノチューブ
  4.3 イモゴライト
  4.4 シリカナノチューブ
 5 カーボンブラックの為害性評価                                 小池 英子
  5.1 はじめに
  5.2 CBの性質
  5.3 CBの為害性評価
  5.4 in vivo 試験によるCBの影響評価
  5.5  in vitro 試験によるCBの影響評価
  5.6 CBの為害性評価の指標
  5.7 おわりに
 6 酸化チタンとナノリスク(ナノ粒子がもたらす有効性と環境保健への心配から) 三好 憲雄,伊藤 慎治,福永 幸裕
  6.1 はじめに
  6.2 ナノ粒子複合体作成とその精製方法
  6.3 モデル腫瘍組織内におけるナノ粒子の局所取り込み部位の検証
  6.4 ナノ粒子ALA複合体の体内ポルフィリン合成経路
  6.5 ナノ粒子ポルフィリン複合体の蛍光診断と光線力学及び超音波増感治療
  6.6 おわりに
 7 トナーの健康影響                                       工藤 雄一朗
  7.1 はじめに
  7.2 トナーに関する報告
  7.3 おわりに
 8 ITOの健康影響                                    田中 昭代,平田 美由紀
  8.1 はじめに
  8.2 ITO研削粉と酸化インジウムの生体影響
  8.3 ITO研削粒子とITOナノ粒子の生体影響
  8.4 おわりに
 9 金属系バイオマテリアルと安全性                                 淺岡 憲三
  9.1 はじめに
  9.2 歯冠修復のための金属材料
  9.3 骨代替のための金属材料
  9.4 脈管系治療のための金属材料
 10 繊維状微粒子の健康影響                                      神山 宣彦
  10.1 はじめに
  10.2 繊維状物質の定義と種類
    10.2.1 石綿の定義
    10.2.2 繊維状とは
  10.3 石綿代替繊維
    10.3.1 人造非晶質繊維 (人造鉱物繊維:MMMF)
    10.3.2 人造結晶質繊維(ウィスカー、セラミック繊維)
    10.3.3 天然鉱物繊維
    10.3.4 その他
  10.4 繊維状粒子の発がん性について
  10.5 ナノ繊維状粒子の発がん性は
  10.6 おわりに


第4章 ナノ材料の処理・評価技術
 1 胆汁酸を分散剤として用いたカーボンナノチューブの孤立分散技術               古月 文志
  1.1 はじめに
  1.2 カーボンナノチューブ(CNTs)の性状と特性
  1.3 深刻なCNTsの凝集問題と孤立分散技術
  1.4 両性イオン界面活性物質CHAPSとCHAPSOの特性
  1.5 カーボンナノチューブの分散状態の測定
  1.6 おわりに
 2 電子線マイクロアナライザー(EPMA)によるナノ粒子の生体影響評価                渡邊 孝一
  2.1 はじめに
  2.2 生体組織中ナノ粒子測定の意義
  2.3 EPMAによる肺組織切片微粒子分析原理
  2.4 肺組織切片中の微粒子検出
  2.5 これからの課題
 3 MRI(磁気共鳴画像法)によるナノ粒子体内動態の可視化                     黄田 育宏
  3.1 はじめに
  3.2 MRIコントラスト
  3.3 MR造影剤
  3.4 ナノ粒子体内動態
 4 XSAM(X線走査型分析顕微鏡)によるナノ粒子体内動態の可視化                 阿部 薫明
  4.1 はじめに
  4.2  XSAMの特徴
  4.3 体内動態の追跡・可視化
 5 電子顕微鏡によるAsbestosなど繊維状鉱物の微細構造の観察及びそれらの曝露による生物学的影響    矢田 慶治
  5.1 はじめに
  5.2 石綿鉱物(asbestos mineral)の分類と構造
  5.3 天然クリソタイルの微細構造
  5.4 人工クリソタイルによる成長機構の解明
  5.5 アスベスト曝露と石綿
  5.6 アスベストの代替物としての繊維状物質と健康問題
  5.7 おわりに


第5章 ナノ材料の環境影響と安全性対策
 1 工業用ナノ材料の環境中での挙動と課題                             小林 隆弘
  1.1 はじめに
    1.1.1 工業用ナノ材料や関連製品の生産
    1.1.2 環境中での挙動を解析する必要性
  1.2 ナノ粒子の環境中での挙動
    1.2.1 大気環境中での挙動
    1.2.2 水環境中での挙動
    1.2.3 土壌環境中での挙動
  1.3 環境中での挙動解明に関する課題
 2 工業ナノ素材の環境、健康、安全性研究戦略と労働現場におけるナノ粒子測定、健康調査    市原 学
  2.1 はじめに
  2.2 ナノ素材の環境、健康、安全性研究と国際的、学際的共同
  2.3 学際的、国際的協力の中で果たすアカデミアの役割
  2.4 ナノ素材の環境、健康、安全性研究の中長期的な研究の必要性
    2.4.1 ナノ素材安全性研究における優先づけ
    2.4.2 毒性試験的な研究に対する、基礎的、メカニズム研究の果たす役割
  2.5 大学の労働衛生分野からの一つのアプローチ
    2.5.1 工場の曝露調査
    2.5.2 健康調査
  2.6 おわりに
 3 ナノマテリアル取扱いと労働衛生管理                            甲田 茂樹
  3.1 はじめに
  3.2 職場でのナノマテリアル取り扱いの実態を把握するために
  3.3 A票に関する調査結果から
  3.4 B票に関する調査結果から
  3.5 おわりに
 4 製造現場・研究室におけるナノ粒子曝露対策                        大塚 研一
  4.1 ナノ粒子の曝露対策の基本
    4.1.1 ナノ粒子の特性と曝露対策
    4.1.2 ナノ粒子の発塵性/飛散性/巻上がり性
    4.1.3 曝露対策の基本とその階層性
  4.2 ナノ粒子の工学的曝露対策
    4.2.1 工程の密閉化・包囲化
    4.2.2 気流管理、換気技術
    4.2.3 ドラフト
  4.3 ナノ粒子の管理的曝露対策
    4.3.1 作業管理
    4.3.2 作業場管理
    4.3.3 廃棄物/環境管理


第6章 ナノ材料のリスク評価・管理・標準化に関する国内外の動向
 1 日本における取り組み                                       大塚 研一
  1.1 はじめに
  1.2 リスク評価
  1.3 リスク管理
  1.4 標準化
  1.5 その他及び総合的な動き
 2 厚生労働省におけるナノ材料の安全対策への取り組み                       田中 大平
  2.1 ナノマテリアルの安全性に関する研究事業:厚生労働科学研究費補助金「化学物質リスク研究事業」等
  2.2 調査事業:ナノマテリアル安全対策調査業務
  2.3 ナノマテリアルの安全対策に関する検討会
    2.3.1 検討の範囲
    2.3.2 開発の現状及び最新の科学的知見
    2.3.3 規制の現状
    2.3.4 安全対策の方向
    2.3.5 今後の具体的な対応
    2.3.6 今後の課題
 3 環境省における取り組み                                        小岩 真之
  3.1 背景
  3.2 ナノ材料環境影響防止ガイドラインの位置づけ
  3.3 当面の対応の基本的考え方
  3.4 今後の取り組みと課題
 4 経済産業省におけるナノ材料の安全対策に関する取り組み                   松田 明恭
  4.1 はじめに
  4.2 ナノマテリアルの特性評価手法に関する研究開発の取り組み
  4.3 化審法見直し合同委員会
  4.4 ナノマテリアル製造事業者等における安全対策のあり方研究会
  4.5 研究会報告書の概要
  4.6 ナノマテリアルに関する安全対策について
  4.7 今後の取り組み
 5 文部科学省における取り組み                                     竹村 誠洋
  5.1 はじめに
  5.2 科学技術振興調整費「ナノテクノロジーの社会受容促進に関する調査研究」
  5.3 科学技術振興調整費「ナノテクノロジー影響の多領域専門家パネル」
  5.4 「ナノマテリアルの社会受容のための基盤技術開発」
  5.5 科学技術振興調整費「ナノテクノロジーの研究開発推進と社会受容に関する基盤開発」および補完的課題
    「ナノテクノロジーの研究開発推進の共通基盤となるデータベース指標の構築に向けた調査研究」
  5.6 JST社会技術研究開発センター(RISTEX)「先進技術の社会影響評価(テクノロジー・アセスメント)手法の
     開発と社会への定着」
 6 医療用ナノ材料の国際標準化動向                                 土屋 利江
  6.1  ISO/TC 194が扱う標準化文書
  6.2 医療機器の基準と審査・判定
  6.3 医療用ナノ材料の安全性評価について
  6.4 ナノ粒子を生成・放出する医療機器の生物学的評価について
  6.5  TC229 Nanotechnologiesの国際標準化への取り組み
  6.6 国内における関係省庁の取り組み・報告書
 7 欧米におけるナノ材料の管理・政策動向                               阿多 誠文
  7.1 はじめに
  7.2 包括的枠組みの方向性を示した国際対話
  7.3 OECDの活動へ
  7.4 ナノ材料関連情報の事前報告に関する動向
  7.5 アメリカのナノ材料の管理に関する基本姿勢と政策動向
  7.6 アメリカのベストプラクティスNRFとは
  7.7 アメリカのナノ材料製造企業の対応
  7.8 欧州委員会(EC)による取り組み
  7.9 ナノの表示義務に関する動向
  7.10 ナノ化粧品と動物実験の禁止措置
  7.11 リスク管理と標準化
  7.12 おわりに
 8 英国等のナノテクノロジーと健康・社会・倫理の動向                 松田 正己,Geoffrey Hunt
  8.1 はじめに
  8.2 社会的影響:イギリスとヨーロッパ
  8.3 新しい危機統治の枠組み
  8.4 ナノテクノロジーの社会的な受容に関する主要な論点
 9 OECDにおける工業ナノ材料の安全性に関する取り組み                     宗兼 彰美
  9.1 これまでの経緯と背景
  9.2 各プロジェクトの最近の活動と今後の計画
  9.3 OECDナノテクノロジー作業部会(WPN)との連携